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プロモデラーとして働くためにはどうすればいいの?必要なスキルや就職する方法を紹介

模型誌やイベントを彩る作品を多く手がけるプロモデラー。今回はプロモデラーの仕事内容から年収、注意すべき点などを紹介していきます。

プロモデラーとはどんな仕事をするの?

プロモデラーはそもそもどのような仕事があるのでしょうか。仕事内容や必要なスキル、年収などを調べてみました。

雑誌や広告に掲載する模型の製作

プロモデラーといえば雑誌や広告で見かける素敵な模型、プラモデルなどを製作する職業です。

例えば出来の良い新作模型を見せることで、パーツを組立てたイメージができますので、購買意欲を高める効果があり、模型店の売上アップに直結します。

また、過去に発売されたものでも作例として使用されたり、ミキシングの材料になることで再度売上を伸ばせる可能性があります。

このように模型業界の売上に貢献できるだけでなく、見た人のモチベーションを上げる効果も期待できます。模型作りは趣味の世界なのでモチベーションがなければ作る気力も湧かず、新商品を買うこともありません。

プロモデラーは趣味で模型を作っている人たちの見本であり、業界全体を盛り上げる旗手と言えるでしょう。

イベントや見本市で展示する試作品の製作

プロモデラーは実際に販売されるものだけでなく、試作品や商品化前のプロトタイプの製作を会社に依頼されることもあります。

こうした模型は社外秘の新作であるため、ごく一部の有名なプロモデラーにしか依頼がありませんが、世に出る前の商品に携われるのは魅力的です。

趣味を仕事にできるチャンス

プロモデラーは趣味から始めて稼げる可能性のある仕事です。

最初からプロモデラーになろうと思って模型製作を始める人は少なく、ほとんどの人が趣味で車や戦車、ガンプラなど自分の興味のあるカテゴリのものを作り始めるのではないでしょうか。

その中で専門知識や技術を磨き、コンテストに応募したりSNSで作品集を公開したりしていくうちに「これを稼げる仕事にしたい」と思ってプロモデラーの道を目指すことが多いようです。

昔は模型誌やメーカーの行なうコンテストしか自分の作品を公開できる場がありませんでしたが、今はSNSで自由に公開できるため、自分のファンを作ることや企業へのアピールが比較的簡単な時代だといえます。

模型を作って販売することで収入を得ることも可能

プロモデラーは紹介したような活動だけでなく、実際に自分が手がけた作品を販売することで収入を得ることも可能です。

模型はもともとバラバラの状態で販売されているため、これを組み上げるのが醍醐味。ですが、中には自分で組み立てる時間がない人や、初心者レベルだけど綺麗な完成品を飾っておきたいと思う人もいます。

そうした人を対象に、完成品販売や制作代行を行ない、稼ぐ方法もあります。一定のスキルがなければ当然依頼されませんが、制作者としてファンができればリピーターも増え、収入を上げていくことも可能です。

年収は200万円~500万円ほどと差があり、ほとんどの人が自営業になる

プロモデラーの年収は200万円~500万円と言われていますが、人により忙しさが変わるため参考程度のデータです。

どのように月給を上げていくかでも大きく変わっていくため、経験者といえどもいきなり独立してプロモデラーを目指すのではなく、あくまでも副業としてスタートするほうがよいかもしれません。

プロモデラーとして働くにはどうすればいいの?

プロモデラーとして活躍する方法を具体的に考えてみましょう。

とにかく知名度を上げることが必要なのでSNSの活用やフリマアプリなどに、魅力的な写真をアップしてファンの獲得をしていくことが最も重要と言えるでしょう。

模型販売を行なう企業への転職が一般的だが、SNSなどで知名度上げてスカウトされるのを待つのもよい

プロモデラーとして働きたい場合は模型販売メーカーへの転職を考えがちですが、SNSで自分の知名度を高め、依頼を待つほうがおすすめです。

というのもメーカーへ入社しても模型製作に携われるかはわからず、結局一社員になってしまう可能性もあります。

模型の開発を仕事にしたい方はそれでもいいかもしれませんが、プロモデラーとして名を上げたいなら、自分のスキルを磨きファンを増やしましょう。

SNSでフォローされる数が大きくなればそれなりに影響力が高くなり、模型メーカーの担当者の目に留まる可能性があります。そこから製作依頼やプロジェクトへの参加要請がくることも少なくありません。

フリマアプリやオークションで自分の作品を販売し、ファンを増やす

製作代行や完成品販売で稼ぎたい場合にはフリマアプリやオークションで自分の作品を販売しましょう。

出来の良い作品を綺麗な写真と共に掲載して販売すれば、購入者が現れます。そして販売した人の口コミやリピートで知名度が上がり、商売として成り立つようになるでしょう。

一般的に価格は材料費に加えて、製作に掛かった時間や自分のブランド料として、市販の模型キットの販売価格に5000円~10000円ほど上乗せするケースが多いようです。

同人活動でイベントに出展してみるのも一つの手段

プロモデラーとして知名度を上げるには同人作品の即売会やイベントへの出展も効果的です。

SNSやフリマアプリでは顔の見えない相手との商売になりますが、こうしたイベントでは実際に購入してくれる人の顔が見え、コミュニケーションを取ることができるので、自分のモチベーションアップにも繋がります。

購入の際に要望や改善点を伝えてくれる人もいるため、スキルアップのきっかけにもなるでしょう。

プロモデラーとして働くために注意すべきこと

プロモデラーとして働く前に覚えておいてもらいたい注意点3つを紹介します。

具体的には思ったよりも初期投資がかかること、時間と労力に見合った収入が得られるかはわからないこと、そして、趣味が仕事になると純粋に楽しめなくなることです。それぞれ紹介していきます。

思ったよりも初期投資がかかる

プロモデラーは初期投資として材料や撮影ブースなど用意するものが多く、思ったよりもコストがかかります。

細かい物で言えば、はさみ・ニッパー・接着剤・ピンセットなどのツールが必要ですし、一つ一つが安い塗料であってもたくさん揃えれば結構な金額になります。また、エアブラシや塗装ブースなど施設の整備にもまとまったお金が必要です。

さらに撮影用のカメラや照明、ブースなどを合わせるとさらにコストがかかります。

時間と労力に見合った収入が得られるかはわからない

プロモデラーの仕事は設計や色合い、加工、写真撮影など、こだわり出すと際限がなく、時間や労力に見合わない可能性があります。

作例として出す場合には納品予定が決まっているため、納得できる出来栄えになるまで寝る間を惜しんでつくることになります。

完成品販売の場合は時間の制約がありませんが、多くの工数がかかったからといって作業した分すべてを価格に上乗せできるとは限りません。

このように収入と時間のバランスが取りにくく、時給換算をしてしまうとなかなか厳しい仕事です。

趣味が仕事になると純粋に楽しめなくなることも

プロモデラーになると趣味が仕事になるため、楽しめなくなってしまうかもしれません。

趣味を仕事にする場合によくありがちですが、結果的に納期や仕事に追われるようになってしまうと楽しいという気持ちが薄らいでいきます。

他の趣味があればよいですが、模型製作だけが趣味という人にはおすすめできません。 

 

プロモデラーとして有名になりたい!Q&A

  

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女性のプロモデラーもいますか?

女性のプロモデラーといえば、以前テレビ番組で「モケジョ」として取り上げられたことがありました。女性だけが集まる「Mokejo」という模型サークルもあります。

女性視点のプラモデルは、自由な発想・可愛らしい配色の模型もあって、男性プロモデラーとは違った魅力があります。

 

プロモデラーが使う工具は高いですか?

安い物でも作れないわけではありませんが、やはりプロモデラーを目指すのなら工具にもこだわったほうがいいです。

たとえばニッパー。ホームセンターで数百円で売っていますが、プロモデラーなら2,000円以上する物を使ったほうがいいです。

切れ味や使い心地が格段に違うことが分かるでしょう。初心者におすすめなのは【タミヤ クラフトツールシリーズ No.35 薄刃ニッパー 74035】。こちらはAmazonで2,183円でした(2019年7月現在)。口コミ評価も高いです。

最低限必要な工具はどれ?

プロモデラーになりたいなら、とりあえず用意して欲しい工具は次の5点です。

プラスチックニッパー/薄刃ニッパー/カッター/接着剤(プラモデル用)/ピンセット

ニッパー類やピンセットは100均やホームセンターの物ではなく、プラモデル用を選んだほうが作業しやすいです。

エアブラシを取り入れるなら費用はどれくらい?

プラモデルの塗装方法は缶スプレー・筆・ペン・エアブラシとありますが、プロモデラーとして塗装にこだわりたいのであれば、エアブラシを検討することになります。

エアブラシは、コンプレッサーやレギュレーター、ハンドピース、塗装ブースなど、必要なもの・それなりにいい物を揃えていくと6万円は超えるくらいかと。簡単には導入できない金額ですが、仕上がりを見るとやはりエアブラシがとてもキレイです。

 

ガンプラに対して海外の反応はどうですか?

ガンプラは海外の反応も上々です。ガンプラはバンダイ公式の世界大会があるほどですし、香港などでイベントが開催されたこともあります。プロモデラーのハイクオリティな作品は海外でもウケます。