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翻訳家として働くためにはどうすればいいの?必要なスキルや就職する方法を紹介

英語力を活かして活躍できる翻訳家の仕事は高い年収を得られるチャンスがあります。今回は翻訳家の仕事内容から年収、注意すべき点などを紹介していきます。

翻訳家とはどんな仕事をするの?

翻訳家はそもそもどのような仕事があるのでしょうか。仕事内容や必要なスキル、年収などを調べてみました。

企業内で英語の文章の翻訳やマニュアルの作成を行なう

翻訳家として企業の中で働く場合には、社内文書の翻訳や外国人労働者のためのマニュアル作成業務を行ないます。グローバルに活動している企業が増える中、翻訳家の人材不足も懸念されています。

特に外国人労働者の規制緩和が進んでいることからも、社内で流通する文書の翻訳や社員教育に使用する書類の多言語化が必須となっています。

社内以外でもホームページの多言語化や広報誌の英語化など、社外向けの文章作成にも翻訳家の仕事があります。こうしたニーズから企業内に翻訳のプロを雇うケースが出てきています。

海外の書籍を翻訳して販売する仕事

出版社では海外書籍を翻訳して販売する事業も行なっているため、こうした仕事も翻訳家がすることになります。

書籍の種類も小説から経済誌、論文、新聞、専門誌など多岐に渡り、それぞれの専門知識を持った翻訳家が必要とされています。

また、雑誌や書籍の翻訳であれば、著者の伝えたいことを読み解くスキルも重要です。

英語が得意な上、特定の業界で働いた経験やビジネスで英会話を使用している人は、翻訳家としてさらに活躍できる可能性があります。

海外映画やドラマの翻訳家

海外の映画やドラマといった映像の字幕翻訳は翻訳家の仕事として一般の人に認知されているのではないでしょうか。

こちらに限ってはすでに有名な翻訳家が活動している業界であるため、翻訳家としてすぐにこうした仕事ができるとは限りません。

このような仕事をしたいと考えている人は、まず翻訳家としてのスキルを磨いた後、知名度を上げてチャンスを待つことになるでしょう。

独立も可能な職業で需要が高い仕事

翻訳家として独立して働いている人も多くいるため、仕事を個人的に受けることができれば起業も可能です。

翻訳家として企業内で働き、人脈を広げていくことで指名での依頼が来るようになり、最終的に独立するということが多いようです。

専門的な分野で活躍する翻訳家が少ない現状であるため、ニッチなカテゴリの知識でもそれを求める企業があれば、コンスタントに依頼をもらえるようになります。

あなたの活躍が業界内で広まれば、多くの依頼を受けることも難しくなく、翻訳家として生涯働くことも可能です。

年収は400万円~600万円ほどと高く、独立すれば1,000万円も狙える

翻訳家の年収は400万円~600万円ほどと高水準で、独立して上手くいけば1,000万円以上にもなれます。非常に高いスキルが必要な上、翻訳家の需要が高いことからどの企業でも高い年収を設定しています。

有名になって独立すれば依頼も多くなり、それだけ稼ぐこともできます。現在の職場で英語を日常的に使っている人や翻訳のような仕事を任されることの多い人は、収入アップにつながる転職ができるでしょう。

翻訳家として働くにはどうすればいいの?

翻訳家として働く方法を具体的に考えてみましょう。翻訳家を名乗るには必須の資格はありませんが、採用されるには専門学校卒業の経歴や、英語力を証明できるものが必要とされています。

翻訳家を目指す人向けのスクールや専門学校に通う

翻訳家になるには翻訳家スクールや専門学校に通って学ぶのが一般的と言われています。

スクールや専門学校に通うことで基本的な知識を学ぶことができるほか、履歴書などでのアピールにもなります。専門学校によっては卒業後に仕事を紹介してもらえることもあり、本気で翻訳家を目指す人におすすめです。

実力のある人は大学生から翻訳の仕事をしているケースもありますが、授業料や勉強する時間が相応にかかるため、そうした余裕がない人には難しいでしょう。

独学で資格を取得し、スキルを証明する

翻訳家は必須の資格や実績がないと出来ない仕事ではないため、自分の実力・能力を示す資格があれば働けるチャンスが十分にあります。

もともと英語のスキルが高い方や外国語学部などを卒業した人であれば、スクールや専門学校に通うよりも近道かもしれません。

具体的にはTOEIC900点以上や英語検定(英検)1級、もしくは社団法人日本翻訳協会が主催している公認翻訳専門職資格試験というものに合格しているとその語学力がわかりやすく、採用の可能性が高くなります。

業界ならではの言い回しや専門語があるため、実務で覚えることも多い

翻訳家として働くために入社した企業によっては、専門用語が多く苦労することもあります。

そうした専門性の高い知識は専門学校や独学では学べないため、実務経験を通して覚えることになりますが、業務経験として触れたことのある分野であれば身につきやすいです。

そのため、翻訳家として転職する際には、なるべく自分に馴染みのある業界の企業を選んだほうがよいでしょう。

翻訳家として働くために注意すべきこと

翻訳家として働く前に覚えておいてもらいたい注意点3つを紹介します。

具体的には優れた英語力がなければ採用されないこと、仕事を得るには人脈やコネが必要なこと、そして、AIの進化で翻訳の必要がなくなる可能性があることです。それぞれ紹介していきます。

優れた英語力がなければ採用されない

翻訳家は優れた英語力を活かして仕事をするため、半端なスキルでは業務に支障が出ます。

また、あなたが翻訳した文章を2重チェックする余裕のある職場であれば、間違いを指摘されますが、人が足りていない場合はそのままの文章で多くの人の目に触れることになります。

もし間違っていたとしても誰も気づけないので、間違った情報を広めてしまうことも。そうしたことがないように自分の翻訳に自信が持てるような高いスキルを身につけてから、転職活動をすることをおすすめします。

翻訳する際は、日本語や英文などを勉強するだけでなく、文章力や表現力についても勉強しておくことも大切です。

仕事を得るには人脈やコネが必要

翻訳家として独立するには人脈やコネがなければ難しいでしょう。

翻訳の仕事を公に募集していることは少なく、ほとんどの場合担当者の知り合いやツテで依頼する人を探しています。そのため、将来的に翻訳家として独立したいと考えている方は人脈を広げることを意識して、仕事をしましょう。

AIの進化で翻訳の必要がなくなる可能性がある

現代のAI技術は進歩し続けており、将来的には翻訳の作業が必要なくなるかもしれません。

今ある一般的な翻訳機能では十分ではないため翻訳家の仕事がありますが、今後翻訳精度が高くなり、文章を入力するだけで自然な内容に翻訳できるようになってくると翻訳家にわざわざ依頼することが少なくなってきます。

そうなると生き残れるのは専門分野の単語を正しく翻訳できる専門家、もしくは機械翻訳したものをすばやくチェックできる翻訳レベルの高い人材だけです。