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未経験で総務の仕事に転職するにはどうすればいいの?仕事内容や転職のポイントを紹介

転職サイトの求人でよく見かける「総務事務」という仕事。総務は未経験でもできるものなのでしょうか。どんな仕事なのか想像しにくい人もいると思うので、今回は、総務の仕事内容から転職に必要な知識を紹介していきます。

知っておきたい総務の仕事内容や給与

そもそも総務とはどんな仕事なのでしょうか。ここでは総務の仕事内容から給与について説明します。

総務は「雑用係」ではなく「ほかの部署でできない仕事を受け持つ」

よくありがちな総務の仕事イメージとして電話対応や事務処理といった「雑用係」がありますが、そういった内容ではありません。

雑用というと、楽な仕事のルーティン作業が主です。しかし、総務は会社の中で「ほかの部署ができていない仕事」をサポートしていく仕事を行ないます。つまり、総務がなければ円滑な企業運営ができないような重要なポジションなのです。

会社に必要な物品の管理や書類、手続きなど行なう

ほかの部署ができない、会社に必要な仕事とは業務に使用する物品の管理や申請書類の処理、事務手続きなどがそれに当たります。

これに関しては企業によって内容がさまざまですが、会社内部だけでなく外部の企業や役所との関わりが必要となることもあり、滞りなく会社が運営できるよう法律・規定などの知識を身につけていく必要があります。

社内の現場と上層部をつなぐ調整役

社内で総務の立場は現場と上層部の間になります。現場のスタッフのような仕事をすることはありませんが、業務内容や現場の実態・不満などを把握し、経営陣などに伝える役目を担っています。

普段から総務の仕事をしているといろんな人と関わることが多いため、総務の仕事をしながら現場の声を聞くことができると同時に、上層部に報告するタイミングが生まれやすいのです。

そのため、現場の不満をまとめて改善内容として報告することも可能で、企業を働きやすい環境にしていくポジションでもあります。

年収は平均400~500万円程度で、30代以降から伸びる傾向にある

総務の仕事をしている人の年収は400~500万円で、年齢とともに伸びが期待できます。

特に30代以降になると、仕事に対する経験や知識、コミュニケーション能力に長けてくるため、会社のために貢献できる割合が大きくなり、それに比例して年収が上がっていきます。

総務の仕事に向いている人や必要なスキルは?

実際に総務の仕事が向いている人はどんなスキルや知識がある人なのでしょうか。具体的な特徴を三つ挙げてそれぞれ解説していきます。

高いコミュニケーション能力があり、気遣いができる

総務の仕事は多くの人と関わるため、コミュニケーション能力は必須です。

人と話すのが好きというだけでなく「相手の言いたいことを聞き、理解する」「必要な情報を聞き出す」「自分の思いをきちんと伝える」といった高度な能力があると、よりスムーズに仕事を進めることができます。

会社が関わる業界や技術に関する専門知識を身につける

総務で仕事をするうえで、自分の会社のことや業界についてなどの専門知識も身につけておかないとなりません。

社会人として働いたことのある人ならわかると思いますが、仕事のことを知らない人に詳しい話をしようとは思いませんし、まして不満や相談をいうことはないしょう。

「この人は自分たちの仕事をわかっている」という信頼感を勝ち取るには、現場で働く人と同等か、それ以上の知識が必要です。

会社の運営方法を知っておく

総務の仕事は会社の運営にも関わることなので、会社の仕組みや利益の上げ方から規定などを勉強しないといけません。

通常の業務に加えて学ぶことが多く、こうしたことに興味を持って取り組めるような意識が大切。

漠然と知っておくだけでなく「どうしてこうなっているのか」「これは本当に今の会社に必要なのか」という疑問や現代社会に合っていない点を見つけて改善していけるようになれば、経営陣や上層部からも信頼できる人材になれます。

どんな人が総務の仕事に向いているのか

総務の仕事に就ける人はどんな人なのでしょうか。ここでは具体的に向いている人の四つの特徴を挙げてみます。

30代以降で一つの仕事に精通している

総務の仕事には知識やスキルが求められるため、それなりの実績がある30代以降だと採用されやすい傾向にあります。

新卒で入社してから30代になるまで一つの分野で働いてきた経験があると、少なくとも10年以上のキャリアがあり現場の働き方や知識が蓄えられているでしょう。それらを活かして、会社をよりよくできる仕事が総務なのです。

職場の中でリーダーや調整役を任された経験がある

コミュニケーション能力や他人に対する気遣いができる、信頼を得てきたことを証明する実績として、プロジェクトリーダーなどのまとめ役・調整役をした経歴があると有利に転職できます。

あまり小規模のメンバーでは効果がありませんが、10名以上のプロジェクトや部署のリーダーの経験があれば、アピールすると良いでしょう。

書類の作成やプレゼンなどに慣れている

仕事の中で時には報告書などの書類作成をして、誰かに伝える作業することもあります。
こうした業務を普段からしていた、もしくは慣れている人は仕事の中で得たことを、いろんな人に伝える力が備わっているため、即戦力として期待されます。

人の世話や面倒を見るのが億劫ではない

総務の仕事はサポートする内容が多いので、たとえば華やかなイメージの営業と比べると地味かもしれませんが、世話焼きな人にはおすすめです。

直接困っている人を放って置けない、職場環境を良くして社員全員が気持ちよく働けるようにしたいといった志が持てる人に向いている仕事でしょう。

総務の仕事に転職するために注意すべきこと

転職を成功させるために覚えておいてもらいたい注意点二つを紹介します。

具体的には該当する業種についての業績がないと厳しいことと、残業が多くなりがちなことです。それぞれについて解説していきます。

該当する業種についての業績がないと厳しい

総務に必要な経験は長く同じ業界や業種で仕事をしていくうえで培われていくものなので、何度も異業種に転職している人には厳しいでしょう。

ただし、同じ転職でも一定の業界内や業種の一貫性があれば知識もあり、逆にさまざまな会社を見てきた経験を活かせるという新たなアピールポイントにもなります。

残業が多くなりがち

総務の仕事は、ほかの社員が仕事を終えた後に行うべきことも多く、残業が多くなりがちです。多人の仕事と関係する部署や仕事になるため、イレギュラーな業務も発生しやすくスケジュール通りに仕事をこなすことは難しいといわれています。

総務と人事が一緒にされることも少なくない

大企業はともかく、中小企業の中には「総務人事」とまとめている所もあります。

これは人事の仕事内容が特殊であるためです。人事の仕事は人員配置や採用、教育や研修、労務、社員の評価制度などをつくっていくことが主となりますが、これらは年中同じ量の仕事はありません。

そのため、総務の仕事と兼任することで社員には効率的に働いてもらえますし、人件費の削減も叶うといった企業側のメリットが大きいです。

小規模な企業であれば経理担当として雇用されて総務の仕事も兼任するといったケースも珍しくありません。業務内容は募集要項や面接で確認しておいてください。

まとめ

総務事務スタッフの仕事は知識と経験、コミュニケーション能力など必要とされることが多くあります。
しかし、30代で転職を考えている人は意外に自分のことを見直してみると、総務を目指せる可能性も出てくるでしょう。

自分のスキルや長所がわからない、見つけられないと悩んでいるならば、転職のプロともいえる転職エージェントに相談すると、さまざまな転職を成功に導くヒントを得られるかもしれません。

転職エージェントから企業にデータや面接のレクチャー、アピールポイントを学ぶことで、転職への近道になります。どんなオフィスで働きたいかを細かくヒアリングしてくれますし、志望動機や書類作成といった今更聞けないような質問もOKです。