第二新卒で転職活動を行なう中で悩みの種は志望動機や転職理由の内容ではないでしょうか。今回はどのような内容で自分の転職についての考えをまとめておけば良いかも踏まえながらポイント紹介していきます。
第二新卒の転職は有利?不利?
第二新卒で転職する際に気になることは転職できるかどうか、すなわち今のタイミングが有利なのか不利なのかということでしょう。
会社勤めは「石の上にも三年」ということわざのように、同じ会社に3年は在籍すべきだという考え方も根強く残っており不利な印象もあります。
ただし、一方では新卒採用で足りなかった若い人材を補えるとして第二新卒を歓迎する企業もあるので、判断が難しいところ。それぞれの事柄についてまとめました。
若い世代を採用できる点では有利
次世代を担う若い世代に価値があると考えている企業も数多くあります。通常では新卒採用として4月入社の新入社員を募集しています。
しかし、採用予定人数を下回ってしまう場合や、採用したものの早期に辞めてしまう人もいます。
そこで、企業側はその穴を埋めるために第二新卒の募集を行ないます。
第二新卒であれば新卒に行なうような基本的なマナー講習が終わっていることが多く、その上まだ他の会社の風土に染まっていないので、これから戦力としてすぐに育成ができる人材として採用したいと考えられるケースが多いようです。
転職する時期が早いとの見方もあり、不利な印象も
第二新卒は当然若く、長く企業に勤めていないので良い印象を持たない人も少なからずいます。
「雇ってもまたすぐにやめてしまうのではないか」「何か本人に問題があって会社を辞めたのではないかと思われるのも仕方のないことかもしれません。
この部分をどのようにきちんと説明するかが転職の成功に関わってきます。
スキルやキャリアがないため自己アピールできることが少ない
第二新卒での転職はキャリアを持つ経験者に比べて圧倒的に不利になります。
社会人経験も浅く、スキルやキャリアなどの転職で使える武器が少ないため、アピールポイントがどうしても少ないためです。
第二新卒や若年層限定の求人であれば経験者との競合はなくなりますが、それでもほかの転職希望者との差を付けにくく、転職が容易とはいえません。
第二新卒は転職によって年収が上がることはほとんどなく下がることも
一般的に転職によって年収が上がるケースは多いとされていますが、第二新卒の転職では年収アップは望めません。
キャリア採用の場合は、その人の経歴やスキルを考慮してより高い待遇で会社に入ってもらうことが前提にあります。
ですが第二新卒の場合、そういった年収を上げるに相当することがない限り、年収は現在の据え置き、もしくは下がることも考えられます。
第二新卒の志望動機や転職理由はもっとも重要なポイント
第二新卒として転職活動する際にはスキルなどをアピールできない分、より志望動機や転職理由が必要です。どんな内容が良いのか具体的にまとめました。
まずはしっかりとした志望動機を考える
最初は志望動機をしっかり固めて、胸を張って言えるものを考えましょう。
なぜ今の会社を早期に辞めて、希望の会社に転職したいかをアピールしなければなりません。
退職理由がなんとなく合わなかった」ではもちろん説得力がありませんし、「やりたいことではなかった」であっても面接官から「まだ長く勤めたわけでもないのになぜそんなことがわかるのか」という質問をされて困ってしまいます。
「就職活動の時に新卒採用に捕らわれて、業務内容・仕事内容をよく確認せず就職を決めてしまった」と素直に話すことは回答例のひとつ。
卒業する際に就職が決めなくてはいけないと、学校側や親からのプレッシャーで内定をもらった場所にとりあえず就職を決めてしまったという人も少なくありませんから。
学校側も卒業生の就職率を気にしているため、あまり卒業生目線で考えてくれていない部分があり、やりたくないことや興味のない仕事でもとりあえず就職した結果、失敗してしまうケースも。
こうした理由を素直に話し、改めて社会人として将来の人生設計を考えた結果、第二新卒として転職をすることを決めたという理由は筋が通っています。どんな人生設計をしたかも明確にしておきましょう。
転職理由は前向きな理由に留める
転職理由を聞かれた際にやりがちな間違いとして、今の会社を悪く言ってしまうことです。
もちろん会社への不満があったからこそ転職活動を始めたのかもしれませんが、それでも応募先の企業の面接などでマイナスな言葉は極力避けましょう。ただの愚痴に聴こえてしまい、良い印象を与える可能性は少ないです。
ただ、全く言ってはいけないということではなく、それを前向きな理由に繋げることができれば問題ありません。
たとえば、現在の会社ではあまり社員同士のコミュニケーションがなく個人での作業主義になっており、チームワークを尊重しない環境だったとします。
単に人間関係が悪かっただけだとしても「私はチームで一つのことを成し遂げて成長し、仲間と達成した喜びを味わいたいと思っていますので、御社を転職先として希望します」と答えれば、今の職場へ不満を持っていることをそれとなく伝えることができますが、愚痴っぽくはありません。
どのような職場で働きたいかを前向きに考えていると感じてもらえるでしょう。
自己アピールではどんなことを伝えれば良いか
経験の少ない第二新卒はどんなことを自己アピールすればよいのでしょうか。
一つは学生時代やアルバイトで学んだことを社会人としてどのように活かしていくかが挙げられます。
しかし、それにも限界があるので転職エージェントを利用して解決策を探してみるのも良いかもしれません。
学生時代やアルバイトなどの経験から学んだことも含めて良い
第二新卒の場合は社会人経験が少ないので、学生時代のアルバイトや部活動で学んだことも自己分析やアピールに取り入れてもよいでしょう。
仕事で学んだ技術的な内容に関してもあるとは思いますが、少ない経験で得た知識は必ずしも正しいとはいえず、伝え方によっては相手に悪い印象を与えてしまうことも。
もし自分の知識に自信がない時には、社会人になる以前に得たコミュニケーション能力などをアピールするのも一つの手段です。
第二新卒の人事担当者も、あなたの社会人経験が少ないことをわかったうえで選考をしていますので、恥ずかしいことではありません。
むしろ自分を大きく見せようと仕事上の経験や知識を書くと、質問攻めに合ってボロが出てしまう危険性もあります。
「少し経験していますが、まだまだ勉強中です。」という謙虚な姿勢を忘れずに。
自分だけでは思いつかないときは転職エージェントを利用してみよう
自己アピールに限らず転職理由や志望動機をうまくまとめられない、思いつかないという時には転職エージェントに相談してみましょう。
転職エージェントでは登録している方一人一人と面談を行ない、転職したいと考えた理由や志望動機、自己PRの書き方もアドバイス。求人情報しか掲載されていない転職サイトよりもおすすめできます。
また、転職理由によってはあなた自身が会社選びをするまでもなく、あなたの希望に合った求人情報を紹介してくれます。アドバイスを受けること以外にも、転職エージェントと話すことで自分の中で整理もできるので、自分を見直す機会にも繋がります。
まとめ
第二新卒の転職活動は不安が多いと思いますが、第二新卒ならではの若さを必要としている企業もあります。大手企業への挑戦でも自信を持ってチャレンジしましょう。
社会人経験の少なさやスキルなどのアピールできる部分を持っていない点では経験者採用を目指す方よりも不利ですが、新卒や第二新卒といった若い年齢層に限定した案件も多くあり、狙い目といえます。