紙おむつや衛生用品といった生活必需品を製造販売しているユニ・チャーム株式会社。ここで働くには、どのようなスキルが必要なのでしょうか?今回は、ユニ・チャームの会社の特徴や仕事内容、働くうえでの注意事項をまとめました。
ユニ・チャーム株式会社はどんな会社?
ユニ・チャーム株式会社は、東京都港区に本社を持ち、ベビー用品・生理用品・介護用品・ペットケアなどのあらゆる日用品を製造販売している企業です。ここでは企業規模や事業内容、経営理念などを紹介していきます。
紙おむつなどを筆頭に日用生活品を開発、製造販売をしている
ユニ・チャーム株式会社の販売しているものでよく目にするものといえば、紙おむつなどではないでしょうか。
このほかにも企業全体としてベビーケア用品、フェミニンケア、ヘルスケアなどの分野において圧倒的なシェアを誇り、アジアでは1位、海外売上比率は6割を超えるなど、日本を代表する企業の一つとなっています。
1961年に愛媛県で設立され、社員数24名でスタートした企業ですが、現在ではグループ社員全体で6,000名以上を抱える大企業となりました。
ユニ・チャーム株式会社を支える三つのDNAと行動原則
ユニ・チャーム株式会社は三つのDNAと行動原則を明確にし、社員や会社の目指すべき方向を示しています。三つのDNAとは「尽くし続けてこそNo.1」「変化価値論」「原因自分論」です。
「尽くし続けてこそNo.1」とは常にお客様へ最高の満足を届けるために努力し続け、新しいことに挑戦する姿勢、「変化価値論」とは会社や社員が常に変化し、新しい価値を生み出す努力をすること、「原因自分論」とは物事の原因や責任は自分にあり、問題が発生した際には素直に他人のアドバイスを受け入れるとともに非力さを認め、成長の糧にしていく精神です。
これらのほかに「“信念と誓い”と企業行動原則」「“我が五大精神”と社員行動原則」を掲げ、実践しています。
年収や待遇はどのようになっている?
ユニ・チャーム株式会社の年収は、日用生活品を製造販売する企業の中でも高めの800~1,000万円ほどです。
平均年収を見ると平成28年は867万円というデータがありました。また、待遇については雇用保険などの各種保険加入はもちろんのこと、退職金や定年後再雇用制度、借上社宅制度などの福利厚生も充実。
賞与は年2回で、昇給のタイミングは年1回となっています。
将来的にも不可欠な製品を販売しているため安定している
ユニ・チャーム株式会社は、大手メーカーであることに加えて生活に欠かせない日用生活品を販売製造しているため、売り上げの安定した企業であるといえます。
高齢者社会となる日本においては紙おむつの需要は高まる一方で、少子化による子供向けおむつの売り上げが懸念されますが、バランスは取れており、海外展開も行なっていることから、今後も必要とされる企業であることは間違いないでしょう。
ユニ・チャーム株式会社の職場環境や働くために必要なことはどんなことか
ユニ・チャーム株式会社は、多くの人に必要とされる製品を生み出すやりがいのある職場であるようなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。社風や文化、求められる人材などについてご紹介します。
求める人材には五つのポイントが
ユニ・チャーム株式会社には採用方針として五つのポイントを明記しています。
列記すると
1.「私たちは、社是・ユニ・チャームグループ行動指針に基づいた採用活動を行うことによって、ますます社会に信頼され、愛される会社にしていきます。」
2.「私たちは、年齢・性別・国籍・信条の違いを超えて、『あなた』そのものと向き合います。」
3.「私たちは、5年後、10年後のユニ・チャームをリードしてくれる人材を求め、あなた自身の熱意と成長意欲を信じて『可能性』を引き出していきます。」
4.「私たちは、ユニ・チャームで働くことの厳しさや大変さもありのままお伝えし、正直で素直な採用を心がけます。」
5.「私たちは、ユニ・チャームの企業理念やビジネスモデルなど、私たちが大切にしている価値観に深く共感していただける方を求めていきます。」です。
これらを踏まえると、ユニ・チャーム株式会社の求人に応募する際には社訓や行動原則を把握したうえで、それに共感していることをアピールできるよう準備しておくと良いでしょう。
頑張り次第で年収アップも可能
ユニ・チャーム株式会社では能力のある人材にどんどん仕事が割り当てられ、その成果が等級として反映されていきます。
この制度があるため、年齢や役職に関係なく仕事ができる人は多くの成果を生み出し、等級を上げることで年収アップに直結させていくことが可能です。
転職で年収アップを狙いたい人にとっては、自分の能力を成果で証明できるチャンスがある企業といえます。
社会貢献ができる企業で働けるモチベーションと社員の勤勉さも特徴
ユニ・チャーム株式会社で働いていると、自社製品を多く見かけることがあり、自分が社会貢献できる仕事をしているというモチベーションアップにつながります。
また、働いている人たちは社訓や行動原則に共感しているため業務に対するベクトルが揃っており、まとまりや勤勉さに定評があります。
研修や人材育成にも力を入れており、長期勤務が可能
ユニ・チャーム株式会社では新卒採用をメインに行なっており、自社内で研修し人材育成をすることに力を入れています。
これはキャリア採用でも同じで、キャリアを生かした仕事をしながらもユニ・チャームならではの制度や研修をすることで、長期勤務ができる人材になれる仕組みが整っています。
ちなみに、公式サイトの採用情報によると、営業職・商品開発職・設備開発職・製造技術職・知的財産職とあらゆる職種があります。
ユニ・チャーム株式会社への転職を目指す際の注意点
ユニ・チャーム株式会社への転職を目指す時に気をつけたいポイントは三つあります。一つ目は、一族経営なので違和感を覚える人もいること、二つ目は長時間労働する人が評価されること、三つ目は昇進に関しては年功序列が風土として残っていることです。
一族経営なので違和感を覚えることも
ユニ・チャーム株式会社は一族経営であるので、ほかの企業から転職した人には違和感を覚えることや疑問、不満が出やすい環境であるともいえます。
社訓を暗記しなければならないことや目標や将来像を明記したシートを作成して提出しなければならないこと、ほかにもさまざまな業務とは直接関係のない資料や会議に時間を割くことがあるようです。
慣れてくると気にならないでしょうが、「こんな無駄なことに費やす時間はもったいない」と不満を持ち続けている人も多くいるとのこと。このような作業が自分に合わないと思っている人にはおすすめできない企業です。
長時間労働する人が評価される
ユニ・チャーム株式会社はライフ・イズ・ワークという言葉が出てくるほど、社内で仕事をする時間が長い人もいます。平均勤務時間が1日14~15時間という口コミも見つかりました。
これには二つの理由があり、自分の成果を上げるために自発的に残業している場合と残業することが努力している証拠になるという考えがあることが挙げられます。
長時間残業することに抵抗がある人やプライベートの時間をしっかりと確保したい人には向いていない職場環境だといえます。
昇進に関しては年功序列が風土として残っている
年収アップは実績や成果主義ですが、昇進に関しては年功序列の風土があるようです。
年収は努力次第で上がるため、問題なさそうに思えますが、自分より仕事ができない人が上司になると考えると納得できない人もいるでしょう。
自分の成果で年収とともに昇進もさせて欲しいと考える人は、思うように出世できずに不満を抱えるかもしれません。
まとめ
ユニ・チャーム株式会社は年収も高水準で社会貢献できる仕事に就けるため、就職先・転職先として人気の企業です。
ただし、中途採用に関しては時期や募集人数が限られているので、少ないチャンスをものにできないと内定獲得は難しいでしょう。
そこで転職を成功させるために、転職エージェントを利用する方法もあります。
登録や利用にかかる料金はありませんので、悩んでいる方は一度相談だけでもしてみてはいかがでしょうか。勤務地の問題や職場の人間関係、給与などまずは気になることから質問してみましょう。