国内の娯楽を支えるアミューズメント業界の仕事。今回はアミューズメント業界での仕事内容から年収、注意すべき点などを紹介していきます。
アミューズメント業界ではどんな仕事をするの?
アミューズメント業界にはそもそもどのような仕事があるのでしょうか。業務内容や必要なスキル、年収などを調べてみました。
アミューズメント業界はゲーム、映画、カラオケ、パチンコなど複数の産業で成り立っている
アミューズメント業界というのは、ゲーム、映画、カラオケ、パチンコなどのレジャー施設が該当します。
どのジャンルも人々を楽しませるのが目的ですので、エンターテイナー的な思考を持つ人や、誰かを笑顔にできる仕事で活躍したいと考えている人に向いています。
ゲーム産業は家庭用ゲームからゲームセンター、スマートフォン関連まで広がっている
アミューズメント業界と聞くと、まず思いつくのはゲーム産業ではないでしょうか。
ゲーム産業にもいろいろあり、技術を活かしてゲーム自体を作るゲーム会社での勤務以外にも、ゲームを動かすのに必要な筐体の設計開発を行う企業やゲームセンターの運営・管理など様々。
最近ではスマートフォンで手軽に遊べるゲームも人気ですので、そうしたゲームの企画開発もアミューズメントに含まれます。
映画産業は全国の映画館の運営や配給会社とのやりとりなど様々
映画産業もアミューズメント業界の大きな枠組みに入っています。
映画業界では映画の撮影や映画館の運営、また映画制作会社から配給を受ける際の営業や案内をするなど、こちらも事業内容が幅広くなっています。
根強い人気のカラオケ産業は様々な工夫が求められる
学生から社会人、最近では高齢者にも人気のカラオケ産業もアミューズメント業界の一つ。学生の遊び場としてや飲み会の二次会、ストレスの発散など様々な目的で多くの人が利用しているカラオケ産業には、今後のために多くの工夫が求められています。
フードメニューの拡大や一人でも入りやすいカラオケの導入など、より多くの人に気軽に利用してもらえるような環境作りを各社で取り組んでいます。
パチンコなどギャンブルに関わる仕事は厳しい状況
アミューズメント業界の中でも最も厳しいのがパチンコなどのギャンブル関連分野です。
他分野も落ち込みはあるものの、ギャンブルの場合、その性質や依存性によって好意的な目で見られていないことが大きく影響しています。
また、規制などによってホールから人が離れてしまっていることが顕著に現れています。こうした逆境をどう乗り切るかが今後の課題となるでしょう。
アミューズメント業界の年収は企業やジャンルによって変わってくるが、280万円~500万円の間で推移している
アミューズメント業界の年収は、同じ業種でも月給や賞与にバラつきがあり、280万円~500万円ほどで、一般的な企業の水準とほぼ同じです。もちろん所属するジャンルや企業、部署、仕事内容によって給与は大きく変化しますが、概ねこの中に入ってきます。一つの目安として捉えてください。
アミューズメント業界で働くにはどうすればいいの?
アミューズメント業界で働く方法を具体的に見てみましょう。
様々な企業や仕事があるので、アミューズメント業界での勤務経験や接客経験など、これまで培ってきたスキルはアピールポイントになります。
もしこうした経験がなかったとしても「未経験者歓迎」「学歴不問」など、比較的採用されやすい求人情報もあります。応募資格を満たしている求人はきっと見つかります。
全体を通して人気のある業界であるが、企業も多くチャンスは多い
アミューズメント業界は楽しいイメージのある仕事であり、ファンも多いため人気があります。
とはいえ、ジャンルに幅があるため、自分の興味のある分野に絞ったとしてもかなりの数の企業が求人募集をかけています。
また、ひとつの企業に絞ったとしても、接客スタッフやオペレーションスタッフ、クリエーター、営業、広告・宣伝など、あらゆる職種があります。
そのため、転職のチャンスが多いですし、アピール次第では自分の好きなことに携われる仕事に就けるかもしれません。
営業や事務職の経験はどこでも役立つ
転職全般に言えることですが、営業や事務職はどの企業でも必要としているため、アピールポイントになります。
特にアミューズメント業界はユーザーやお客様・ファンあっての業界ですので、自社の魅力をアピールする営業職は力を入れています。
普段から該当の施設を利用する人やアイデアの豊富な方に向いている
アミューズメント業界で常に人に驚きと感動を与えるにはお客様目線での仕事やアイデアを生み出す必要があります。
普段から好きなジャンルの施設やサービスを使っていると改善点や要望が思いつくと思います。そうした気づきをアイデアとして仕事に活かせる人に向いているのではないでしょうか。
アミューズメント業界で働くために注意すべきこと
アミューズメント業界で働く前に覚えておいてもらいたい注意点3つを紹介します。
具体的には娯楽産業は景気に左右されやすいこと、一部ジャンルは世間的な印象が良くないこと、そして、今後の将来性が不透明であることです。それぞれ紹介していきます。
娯楽産業は景気に左右されやすい
アミューズメント業界は生活に欠かせないわけではないため、景気に左右されやすいと言われています。
現在の景気がそこまで悪いわけではなく、2020年の東京オリンピックも控えていることから外国人観光客向けのアミューズメントやエンタテインメントも拡充される可能性が高いでしょう。
しかしその先まで考えるとそのまま好調を維持できるかはわかりません。万が一不景気になってしまった場合に、家計の節約で真っ先に削減されるのが娯楽費です。つまり不景気になればなるほど、業界全体の落ち込みに繋がってしまう不安定さがあります。
一部ジャンルは世間的な印象が良くない
アミューズメント業界の中でもパチンコなどギャンブル関連は紹介したように、印象が良くありません。
世間的な印象が良くないということは、どんなに実務経験を積んで成長していても、再就職する際にも好意的な目で見られにくく「パチンコ業界で働いていた」というだけで面接の際厳しい質問をされる可能性にも繋がります。
今後の将来性が不透明
アミューズメント業界の不安定さは景気だけではありません。
かつてアミューズメントレジャー施設を積極的に使っていた若者世代が離れていき、家にいながら楽しめる娯楽を選択するという時代の流れがきています。これはネット文化の広がりが影響しています。
こうした事情から、アミューズメント業界自体の収益が落ち込んでおり、実際にゲームセンターやカラオケ店の閉店やパチンコ店の縮小が相次いでいるのが現状です。
今後アミューズメント施設ならではのサービスが生まれなければ厳しい状態が続くでしょう。