きらびやかで高い年収を得られるイメージのあるジュエリー業界。今回はジュエリー業界の仕事内容から年収、注意すべき点などを紹介していきます。
ジュエリー業界ではどんな仕事をするの?
ジュエリー業界にはそもそもどのような仕事があるのでしょうか。業務内容や必要なスキル、年収などを調べてみました。
販売業の中でも高額商品を取り扱うなど違う点が多い
ジュエリー業界は販売業の中でも宝飾品を扱うため、通常の会社に勤務する販売業とは違う点があります。
まず1点あたりの利益が大きいため、個人の売上成績の金額も高くなり、インセンティブに加算されやすくなっています。ですので、多くのインセンティブで年収をアップさせるチャンスがある仕事といえます。
また、客層は富裕層や年配の方が中心。アパレルのように流行り廃りが少なく、ブランド力が重要視される世界です。
店舗での販売員は丁寧な言葉遣いとマナーが必須
ジュエリー業界は先に紹介したように客層が富裕層や年配の方中になるため、それ相応のコミュニケーションができる人でないと仕事になりません。
専門知識を身につけるのはもちろん、丁寧な言葉遣いやマナー、気品のある行動など注意すべきことが多く、慣れるまでは大変かもしれません。
しかし、これらのことを身に着けておくことは、仕事だけでなくプライベートや将来に渡ってプラスになるでしょう。
バイヤーの仕事をしたいなら知識以外にも語学力が必要
ジュエリー業界ではバイヤーも活躍しています。
日本の企業で働いていても仕入れの関係で海外とやり取りを必要も出てきますので、語学力がないとビジネス会話が成り立ちません。
また、宝石バイヤーとしてダイヤモンドやエメラルドなどの原産地に直接訪れることもありますから、英語以外にも韓国や中国、ヨーロッパ圏の語学知識があれば大きく活躍できるでしょう。
貴金属やアクセサリーのアフターケアを行なう仕事もある
販売や仕入れ以外にアフターケアを専門に扱う部署があるショップもあります。
ジュエリーは一度購入したあとも長く使い続けたいと考える人が多く、特に記念品やプレゼントでもらったものは値段以上の価値がその人にとってあります。
専門家としての技術を使って、そうした製品の修理やメンテナンスを行ない、使い続けることができるようにするのがこの仕事です。
年収は350万円~500万円ほどと仕事内容に応じてばらつきがあるものの、安定している
ジュエリー業界で働く方の年収は仕事内容によりますが、350万円~500万円ほどです。
比較的安定していると言える仕事で、販売員であればインセンティブでさらに年収アップを目指せます。
ただし、インセンティブのウェイトが大きい企業もあり、売上成績が良くないと下がる可能性もあります。その他の仕事では残業もそれほど多くないため、働きやすいと言われています。
ジュエリー業界で働くにはどうすればいいの?
ジュエリー業界で働く方法を具体的に考えてみましょう。
各仕事に共通する経験があれば有利ですが、語学力もあるとよいとされています。もちろん未経験者で応募できる案件もあるので、この業界で働きたい人は諦めずに探してみてください。
店舗販売スタッフであれば未経験でも応募可能だが、英語などができると有利
ジュエリー業界の店舗スタイルは未経験からチャレンジできる仕事ですが、外資系企業を希望していなくても英語ができると有利と言われています。
語学力があると有利な理由は、最近では海外からのお客様も増えており、そうした方々の対応ができると重宝されるためです。
語学スキルがなくても、コミュニケーション能力が高い見込みのある営業職や販売経験があれば、そちらも優遇されるものの、語学面を鍛えておいて損はありません。
また、ジュエリーとどのように携わっていくかによっても必要なスキル・資格が変わってきます。
たとえば、ファッションやブライダル業界で活躍したいなら、ジュエリーコーディネーター検定を取得しておくことをおすすめします。
ジュエリーデザイナーになりたのであれば、芸術系の学校へ通っていたとか、デザイン関係の勉強をしてきた人は有利ですし、宝石鑑定士や貴金属装身具製作技能士、シルバージュエリー検定といった資格取得でより活躍の幅が広がるでしょう。
このようにジュエリーメーカーの社員として働きたいと思っても、職種によって業務内容や取っておいたほうがよい資格も変わってきます。ジュエリーとどのような形で関わっていきたいのか、じっくり検討してみましょう。
バイヤーを目指すなら流通や仕入れの経験があるとよい
バイヤーの仕事は未経験だとハードルはやや高め。流通や仕入れの経験があるほうが転職には有利に働きます。
全く同じ業界である必要はありませんが、仕入れのプロセスや注意すべきことなどを把握できていると馴染みやすいです。
高額商品を扱うため責任感のある人が向いている
ジュエリー業界で働く人に共通して必要になるのが責任感です。
一つ一つの単価が高いため、商品管理には注意が必要な上、客層が年配寄りであるため気の緩んだ言動や行動はお店の品位に関わるとされています。
接客担当として働くことになった際には商品の価値や自分がブランドの看板を背負っていることを認識するようにしましょう。
ジュエリー業界で働くために注意すべきこと
ジュエリー業界で働く前に覚えておいてもらいたい注意点3つを紹介します。
具体的には景気に左右されやすいこと、ノルマのある仕事が多いこと、そして、ブライダルジュエリーは特に厳しいことです。それぞれ紹介していきます。
景気に左右されやすい
ジュエリー業界は景気に左右されやすく、不景気になると売上が減ってしまいます。
生活必需品ではない贅沢品であるため、不景気になった際真っ先に消費が落ち込むのがジュエリー業界なのです。国内の不景気だけでなく、外国人観光客の減少にも影響されやすく、その点は不安が残ります。
店舗の売上が落ち込めば、当然現場の販売員の給料も減ってしまうので、結果的に年収がダウンします。景気が好調であれば安定した収入に繋がりますが、そうでないときのことも考えて転職するかどうかを判断しましょう。
ノルマのある仕事が多い
ジュエリー業界はノルマが厳しいと言われています。
ノルマが達成できないと自爆営業のように自分で購入してノルマを達成している販売員もおり、そうなると当然単価が高さから事実上収入が減ってしまいます。
売上が好調の店舗であれば来客も多く、売り込むチャンスもありますが、そうでない店舗ではそもそもの来客が少ないためどうにもならないことも。
面接や説明会ではノルマなしと言っていたのに、研修期間が終わってからノルマが課せられたというケースもあるようです。ノルマのある職場環境を避けたいと考えている人にはおすすめできません。
ブライダルジュエリーは特に厳しい
ジュエリー業界の中でも好調と言われていたブライダルジュエリーも今や厳しい状況にあります。
若い世代の収入が上がっていない現代では、結婚するカップルの減少や挙式をする人が減っていることに加え、ブライダルジュエリーにそこまで多くのお金をかけることがなくなってきています。
これによりブライダルジュエリー業界の冷え込みが厳しくなっているのが現状です。華やかで人気のある職種というイメージがあるかもしれませんが、転職を考えるときにはよく調べておきましょう。