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調理師になるためにはどうすればいいの?必要なスキルや就職する方法を紹介

料理好きなら憧れるシェフや調理師とはどんな仕事なのでしょうか。今回は調理師になる方法から必要な資格、注意すべき点などを紹介していきます。

調理師とはどんな仕事?

調理師とはそもそもどのような仕事なのでしょうか。仕事内容や具体的に必要なこと、年収を調べてみました。

料理を行ない、お客様に提供する

調理師の主な仕事は飲食店で料理の調理を行ない、お客様に提供することです。調理の仕事はやりがいも大きく、出来上がった料理の見栄えや味、そしてお客様に喜んでもらえることがモチベーションに繋がります。

人気の高い仕事の一つで、子供の頃から憧れている人や、サラリーマンをやめて一念発起してシェフを目指す人も少なくありません。

ちなみに、調理師は調理師免許取得しないと名乗ることはできませんが、料理人なら料理店で働いていれば名乗ることが可能という違いがあります。

最初から調理に携われることは少ない

シェフや調理師の仕事を始めると、専門知識や素晴らしい技能を持っていても、最初は下積みから始めることが多く、いきなり調理に携われるケースは少ないです。

皿洗いや仕込みの作業といった地味なものから少しずつステップアップしていくケースが多いようです。少しでも早く食材を扱う仕事に就きたい場合は、個人経営の小規模な店舗や調理のマニュアルがある全国チェーンのレストランなどが狙い目です。

調理の上手さだけでなく、様々なセンスや才能が必要

調理師は料理好きというだけでは務まらず、様々なセンスが問われる仕事です。有名な店舗で修行を積んで自分のお店を開業しても、半年経たず閉店してしまったという事例も珍しくありません。

どれだけ実務経験が豊富にあって腕が良かったとしても、成功するためには時代や地域にあった味付けやお店のPR方法、見栄えといったセンスや才能が必要です。

ただ調理師として働ければよいということであれば、働ける場所が多いため仕事はありますが、店舗を持ちたいと考えている人は厳しい世界であることを認識しておきましょう。

調理師の年収はあまり高くないが、成功すれば変わってくる

調理師は下積みの時代は年収300万円に届かない場合もありますが、一流ホテルや高級レストランで料理長をするほどになれば年収1000万円も夢ではありません。

調理師は下積みや見習いの期間が比較的長い傾向があり、他のアルバイトや副業をしながら生計を立てなければならないことも。

しかし、大手飲食業界で長く厳しい下積みを終えて責任あるポジションに就くことができた場合や、独立してチャンスを掴めれば年収1000万円を超える料理人になるのも夢ではありません。

どちらかと言えば年収よりもやりがいや夢を追いかけたい人におすすめの仕事と言えます。

調理師になるにはどうすればいいの?

調理師になるためには主に調理師を目指せる大学や専門学校を卒業するか、未経験で働き始めるかの2択になるかと思います。

調理師は資格も後々は必要になりますが、就職の段階で求められることは少ないです。また資金があれば、フランチャイズで店舗を持ち、オーナーとして始めることも可能です。具体的に見ていきましょう。

調理師学校などの専門学校を卒業する

調理師に必要な技術や資格をまとめて学べるのは調理士専門学校です。

調理師を目指す人は専門学校に通っていた方が多く、卒業時にはある程度就職先の斡旋を行なってもらえることもあり、人気があります。

調理師免許は国家資格ですが、1年以上の専門課程を修めると、試験を受けなくても取得できます。資格取得できれば、専門料理店・給食調理場・病院・福祉施設など、働ける場所が広がります。

しかし、転職で調理師を目指す場合には専門学校に入学するコストや通わなければならない拘束時間を考えると、働きながら通うことは難しそうです。

調理補助として未経験から働く

調理師の仕事は専門学校を出ていなくても、実務から覚えて調理担当になることもできる職業です。

そのため未経験でも活躍できる可能性は十分にあり、実際にバイト感覚で飲食店の調理補助を始めたところ、料理の魅力に気づき調理師を目指すといった方もいます。

上でお話したように最初からメインの調理を担当することはできませんが、飲食店で働くということに慣れながら、自分にこの仕事が合っているのかを見極めてもよいでしょう。

調理師になるには調理師試験に合格する必要があり、2年以上の実務経験があれば受験資格が得られます。試験内容は学科試験と実技試験があり、筆記試験は食品衛生学および公衆衛生学・食品及び栄養学・関係法規・安全衛生・調理一般・調理法・材料です。

合格率は60~65%と高いものの、年々難易度が上がっていると言われています。年1回ですから、試験日に合わせてスケジュールを組み、勉強しておきましょう。

フランチャイズのお店を持つことも可能

一流シェフや個人経営の飲食店を経営することは難しくても、フランチャイズで自分のお店を持つことができます。

完全に独立して自分のお店を持つ場合には、料理の味以外にも飲食店営業許可の申請方法、提出書類の書き方、食材の調達ルート、衛生管理、PR方法といったお店の経営に関わるノウハウも持っている必要があります。

しかしフランチャイズであれば、ある程度の独立開業するためのベースを用意してあるため、店舗経営の勉強をしながら料理を提供する腕を磨けます。

フランチャイズで店舗をもつ場合は、まとまった資金が必要なため、こちらの方法を考えている方は開業に向けた資金を貯蓄しておくことをおすすめします。

調理師になるために注意すべきこと

調理師になるために覚えておいてもらいたい注意点3つを紹介します。

具体的には上下関係や労働環境が厳しいこと、自分の今まで培ってきたキャリアがほとんど使えないこと、将来的なキャリアプランを明確にしておかないと無駄に時間が過ぎることです。それぞれ紹介していきます。

厳しい上下関係や労働環境

調理師の世界は体育会系のように上下関係が厳しいことが多く、その上労働環境も良いとは言えません。

年齢関係なく先に働いていたほうが偉い風潮があるため、特に30代以降で転職しようと考えている人はプライドを捨てて一から頑張る覚悟が必要です。

店舗によっては残業代無しや仕込みの時間は労働に含まれないというようにブラックな職場環境かもしれません。時給換算してみると、高校生のアルバイトよりも低いという場合も・・・。ある程度の覚悟を持って挑戦しなければならない仕事です。

自分のキャリアがほとんど使えない

調理師は前職で食品関係の仕事で無い限り、今までの業務経験を生かして仕事をするということが難しいです。

新社会人になりたての20代前半であれば、もう一度再出発する気持ちでチャレンジできますが、キャリアを積んで来た人が転職を目指す場合はその経歴を捨てることにもなりかねません。

ただし、経理や物流といった経験であれば将来的に店舗経営を任されたときに活きてくるかもしれません。

将来的なキャリアプランを明確にしておこう

どの仕事でもそうですが、調理師の場合は特に将来どうなりたいかといったキャリアプランを立てておくことが必要です。

理由としては漫然と仕事をしているだけで年収が上がるわけではなく、なりたい自分が見えていなければ技術も身につかないことが挙げられます。

キャリアをイメージしてそれに至るまでの過程や必要なことを考えて仕事に取り組むことで、日々の仕事の姿勢にも影響してきます。

働く店舗でメインのシェフになりたいのか、独立してお店を持ちたいのかといった方向性だけでも転職前に進路を具体的に考えておくと、応募動機にもつながり易いでしょう。

まとめ

調理師は未経験でも挑戦できる夢のある仕事ですが、その道を目指す人も多く、成功するまでに長い時間がかかります。

しかし、調理師を目指せる求人案件は多いため、チャンスが少ないわけではありません。また、飲食店や食品関係の仕事に従事した経験があれば、店舗経営などに活かすこともできますよ。