若い人から大人まで人気の自転車を取り扱うサイクルショップ。今回はサイクルショップの仕事内容から年収、注意すべき点などを紹介していきます。
サイクルショップとはどんな仕事をするの?
サイクルショップはそもそもどのような仕事があるのでしょうか。仕事内容や必要なスキル、年収などを調べてみました。
自転車の販売や防犯登録
サイクルショップでは自転車の販売と防犯登録の手続きをしています。
ショップによって扱う商品が変わってきますが、ロードバイクなどの走ることが好きな人向けの専門店、街の自転車屋さんの2タイプに別れます。専門店の場合は自転車が好きな知識豊富な人には魅力的な転職先です。
一方、街の自転車屋さんのように通勤通学に使うような、いわゆる利便性重視の自転車を扱うショップの場合は自転車の専門家としての知識ももちろん必要ですが、地域に密着したサービスや誰かの役に立ちたいという気持ちのある人が向いています。
最近では自転車による事故の多発を受けて、自転車用保険を取り扱うお店も増えています。
自転車の修理
サイクルショップでは販売よりも修理や整備で訪れる人が多くなっています。
メンテナンス、タイヤのパンク修理、空気チェック、ギヤの修理、チェーン外れ、ブレーキ調整などでサイクルショップを利用したことのある人は多いはず。中には、出張修理を利用したことがあるかもしれません。
これらの修理代や整備費こそ高くありませんが、貴重な収入源です。面倒くさがらず良い印象を与えることができればリピーターも増えます。小さな売上でもその地域で信頼を得るための仕事なのです。
地域の自転車愛好家向けのイベント開催
サイクルショップによっては地域の自転車イベントを主催していることもあります。
開催することで個人的にもプライベートで付き合える趣味仲間を増やすことに繋がる上、地域に根づくチャンスになります。
もちろん知名度を上げる手段にもなり、今はSNSで自転車仲間への拡散や情報共有が盛んなので、全国の自転車愛好家に自分のショップを知ってもらえます。
地域住人だけでなく、近隣の都道府県からサイクリングついでに立ち寄るといった効果が見込めます。もしかしたら、日本以外からも来てくれるかもしれませんね。
趣味から始めることのできる仕事
自転車が趣味のかたであれば自分の知識を活かして働くことができるので楽しいと感じるのではないでしょうか。
常に自転車に触れ合うことになり、専門店であれば詳しいお客様しか訪れないためコミュニケーションを取ることも新しい刺激になります。ゆくゆくは経営者を目指しているという人にも人気の仕事です。
年収は200万円~400万円と低い水準で、これだけで生活していくのは厳しいことも
サイクルショップの年収は200万円~400万円ほどと低いため、この仕事一つで生活していくのは難しいでしょう。
しかし、趣味で自転車に乗っている人には楽しくやりがいを感じることのできる仕事なので、仕事と趣味の両立に憧れている人はチャレンジしがいがあるかもしれません。
また、プロとして専門的な知識や技術を活かしたチューニングやパーツの販売、アドバイザーなどで稼ぐ手段ができればこの収入よりも高くなることが可能です。
サイクルショップで働くにはどうすればいいの?
サイクルショップで働く方法を具体的に考えてみます。自転車好きの方が応募することが多いと思いますが、知識だけでなくそれをお客様にどう伝えるかを考えてアピールしましょう。
自転車が好きであれば問題なく働ける
サイクルショップで働くにあたって必要なことは自転車が好きなことです。
好きでなければ続けられない仕事な上、覚えなければならないことも多いので好きであることは大前提と言えます。特に必要な資格などもないため、未経験でも興味があればチャレンジできます。
独立開業をする際にも特に必要な資格はありませんが、安全運転整備士資格があると、お店にとってはメリットがあります。
顧客から信用してもらえるのに加えて、安全運転整備士が点検整備を行い、安全性のある自転車だと確認できれば、事故が起こった場合に保険がおりるTSマークシールを張ることができるからです。
試験を受けるには、18歳以上で自転車の組立や検査、整備の実務経験が2年以上必要となります。実技試験・学科試験・面接試験の全てに合格する必要がありますので、資格取得は実力の証明にもなるのです。
働ける場所は大型専門店からホームセンターまで様々
サイクルショップへ転職する際は大手量販店やホームセンター、ショッピングモールなど様々な場所で働くチャンスがあります。
自分の興味のある分野や知識量にもよりますが、最も働きやすいのは一般的なホームセンターなどにあるサイクルショップでしょう。
専門店ではあまり募集はされていませんが、聞いてみると募集していることもあるので、まずは問い合わせから始めましょう。
独立して自分の店を持つことも可能
将来的に自分のサイクルショップを持つことを視野に入れている人も、まずはサイクルショップで働いてみることをおすすめします。
突然脱サラしてサイクルショップを立ち上げても、何からすればよいか戸惑うと思います。
他店の経営も参考にしたいですから、まずは従業員として働きながら、在庫管理やお店作り、販売店としてやるべきことなど、店舗の回し方を覚えつつ、顔見知りを増やすことや知識を深めていきましょう。
そうした下準備があれば、安心して働ける環境が整っていくものです。趣味を仕事にすることの大変さも感じておくことで、本当に自分に向いているのかも分かるでしょう。
サイクルショップで働くために注意すべきこと
サイクルショップで働く前に覚えておいてもらいたい注意点3つを紹介します。
具体的には力仕事も多く、体力が必要なこと、収入が高くないこと、そして、働いてもスキルが自転車に関することしか身につかないことです。それぞれ紹介していきます。
力仕事も多く、体力が必要
サイクルショップの仕事は力仕事が多く、体力勝負な場面もあります。ハードではありませんが、手作業や体を使った仕事もあるので、このあたりは覚悟しておいたほうがよいかもれません。
収入が高くない
サイクルショップで働く上で最も大きな問題が収入の低さです。
独立して自分の店舗を持てば、収入アップの対策をすることは可能ですが、従業員として働いている間は年収を上げる方法はないに等しいです。
そのため掛け持ちでアルバイトや副業をしながら働くことになり、生活が大変になる可能性があります。自転車が好きでもそこまでして働く意欲が湧かない場合は、趣味は趣味のまま楽しんでおいたほうがよいでしょう。
スキルが自転車に関することしか身につかない
サイクルショップに勤めた場合、自転車に関する知識や経験は深まりますが、他のことに応用できるスキルは少ないので実は潰しがききません。
先に紹介したように年収も低いため、挫折してしまう人も多いのですが、これまで働いいてきた期間に、次の転職につながるノウハウが身についていないために、転職活動で苦労する人は少なくありません。
将来の働き方をよく考えて転職先を選ぶことをおすすめします。