ビジネスマンから旅行客まで様々な人がお世話になっているホテル業界。今回はホテル業界の仕事内容から年収、注意すべき点などを紹介していきます。
ホテル業界ではどんな仕事をするの?
ホテル業界にはそもそもどのような仕事があるのでしょうか。業務内容や必要なスキル、年収などを調べてみました。
大半は接客を行なうサービス担当で、受付やコーディネーターなどとして働く
ホテル業界の仕事は主に接客担当が多く、ホテルの受付や客室のメンテナンスを行います。もう少し細かく分類すると、フロント・コンシェルジュ・ハウスキーピング・ドアマン・ベルパーソン・スタッフの管理といった仕事があります。
また、ブライダル会場を兼ね備えているホテルの場合は、ブライダルプランナーやコーディネーターも担当することも。接客業の中でも比較的扱う業務が幅広く、自分に合ったポジションにつければ、やりがいも感じられます。
ホテルの集客を行う営業や広報担当
ホテル業界の仕事は接客業務以外に、集客のために営業を行うことや広告戦略を立てる広報もあります。
営業は旅行代理店や法人、団体向けに宿泊プランの提示を行い、まとまった利用客を増やすために動きます。広報は広告やネットへの掲載、写真素材の管理などをして、より魅力的にホテルをアピールすることが仕事です。
ホテルで行うイベントやフェアを考える企画担当
ホテルで開催されるイベントやフェアの企画を立案する企画担当部署もあります。
展示会やレストランのディナーイベントなど、魅力的な企画を行うことで宿泊以外でも訪れる人を増やし、そこからリピーターとして利用者を増やして行く方法も効果的です。
ホテル業界は好景気で、今後もこの調子が続くと予想される
ホテル業界は現在かなり好景気と言われており、その流れは東京オリンピックまで続くと言われています。
昨今の日本への海外からの旅行客は増加傾向にあり、東京や大阪を始め国内の観光地へ足を運ぶ人が多くなっています。
さらに2020年の東京オリンピックに向けて国内の宿泊施設も次々と戸数を増やしているため人材確保も進んでおり、就職売り手市場です。つまり、ホテル業界への転職を狙うなら今がもっとも旬と言えます。
年収は350万円~500万円ほどであるが、好景気から待遇や収入への改善も見られる
ホテル業界で働く方の年収は概ね350万円~500万円ほどです。ただし、前述の通り売り手市場であることから、今後改善されていることが予想され、福利厚生や給与の改善をしている企業もあります。
ホテル業界で働くにはどうすればいいの?
ホテル業界で働く方法を具体的に見てみましょう。各仕事に共通する経験があれば有利ですが、語学力もあるとよいとされています。もちろん未経験から応募できる案件もあるので、この業界で働きたい人は諦めずに探してみてください。
ホールスタッフであれば未経験でも応募可能だが、英語などができると有利
ホテル業界のホールスタッフは募集が多く、そのほとんどが未経験者歓迎の案件です。
特別な資格やキャリアがなくても応募できますから、ある程度のより好みは可能ですが、採用率を上げるためにはマナーやコミュニケーション能力を伸ばすのはもちろん、英語を中心とした外国語が話せるとよいでしょう。
ホテルを訪れる外国人観光客も増えており、こうした方々にもきちんと対応ができないと仕事になりません。
もちろん入社当初から完璧である必要はなく、徐々にOJTで慣れていくこともできますが、ある程度の語学力があるのとないのとでは慣れていく成長速度が全く違います。
こうした観点からも英語力の高さを示す経験や、ビジネス会話程度ならできるといったポイントがあれば積極的にアピールしていきましょう。専門学校で知識や技術を身に付けてから面接に挑むという選択肢もあります。
営業や広報、企画担当は経験者向けの案件
営業や広報、企画担当の仕事は未経験だと少し厳しいようですので、対応した職種の経験があるほうが望ましいです。
逆に言えば、自分の経験を活かして転職できるチャンスのある業界とも言えます。今の仕事の経験や業績を武器に転職を考えている人には向いているかもしれません。
自分自身も旅行などでホテルを訪れる機会が多いほうがよい
サービス業で働く人に共通して必要になるのが、お客様目線の仕事ができることです。
お客様目線に立って仕事ができるようになると、ホテルに足りない部分や改善点が見つかり、最高の接客サービスに繋がります。こうしたことは働きながらではなく、自分が宿泊客としてホテルを利用する中で気づくことが多いでしょう。
普段から自分で旅行をしてホテルや旅館に泊まる機会があれば、それだけ良い点や悪い点が見つけやすく、仕事にも活用できます。旅行好きの方にはおすすめの業界でしょう。
ホテル業界で働くために注意すべきこと
ホテル業界で働く前に覚えておいてもらいたい注意点4つを紹介します。
具体的には収入の割に仕事がハードであること、不規則なシフトで体調管理が難しいこと、2020年以降の見通しが不安定なこと、そして外国人労働者の流入が懸念されることです。それぞれ紹介していきます。
収入の割に仕事がハード
ホテル業界は高くない年収にもかかわらず、仕事がハードです。
常にお客様の満足度を気にしながら対応しなければならず、クレームや苦情を言う人にも真摯に対応する必要があります。これにより精神的なストレスを抱えてしまい、働き続けることが難しくなることも。
最近ではネットの口コミも気にする必要があり、内容によっては現場の空気が悪くなってしまうことがあるため、神経質な人には向いていないでしょう。
不規則なシフトで体調管理が難しい
ホールなどの接客業務は夜勤があり、シフト制のことが多いです。
そのため、不規則な生活になりがちで体調管理が難しい人も出てきます。この点について体調面に不安のある人や、シフト勤務の辛さが原因で転職を決めた人は避けたほうがいいです。
2020年以降の見通しが不安定だという見方も
ホテル業界は2020年まで明るい見通しですが、その後どうなるかは不明確です。
人気の観光スポット周辺であれば将来性はありますが、今増えたホテルのうちどのくらいが生き残れるかはわかっておらず、最悪今だけの特需のような形で使い捨てられてしまう可能性も考えられます。
外国人労働者の流入が懸念される
外国人労働者が働きやすい世の中になったことで、ホテル業界の採用にも影響が考えられます。
売り手市場と紹介しましたが、そのすべてが日本人労働者になるわけではなく、外国人への対応力から外国人労働者の採用が増える可能性も十分に考えられます。
そうなると採用のされやすさは今と変わらず、入社しても外国人労働者の方々のコミュニケーションが必須になるため、苦労することも多くなるかもしれません。