WORQLIP

元転職エージェントのここだけの話

資格取得でスキルを証明!ITエンジニアが転職でアピールできる資格

f:id:worqlip:20170703150042j:plain

ITエンジニアの転職活動において、書類提出や面接の際に自らのスキルを証明するにはどのような方法があるのでしょうか?

多くの場合、これまでのキャリア・実績や使用言語、プロジェクト名などでアピールすることが多いと思います。ですが、情報漏えいの危険性もあるため、あまり細かなプロジェクト内容を伝えることはできません。

結果的に漠然としたスキルアピールになりかねないので、応募先企業にうまく伝わったか、不安を覚えたことはエンジニアなら誰でも経験していることでしょう。

では、転職に成功しているITエンジニアは、転職希望先企業に対しどのようにして自らのスキルをアピールしているのでしょうか?

実はIT分野における「資格」こそが、客観的にスキルをアピールできる指標です。そこで今回はIT関連業務で広く通用する資格について一通りご説明し、転職を優位に進めるコツとともにご紹介いたします。

資格は企業の枠を超えてスキルを証明できる指標

ITエンジニアに限らず、転職の面接では過去の実績や携わったプロジェクト、あるいはパソコンスキルや成功体験など、応募者の実力を探るためにいろいろな質問が投げかけられます。

応募者も質問に応じて一生懸命に自己アピールを行うのですが、自己アピールの得手不得手によって同じようなスキルを持った応募者でも面接官の印象に大きな差が生じてしまいます。

また、企業ごとに評価尺度も異なるため、自分自身の持つ市場価値を客観的にアピールすることは非常に難しいと言えるでしょう。

しかし、営業職や事務職と異なり、ITエンジニアの場合は「保有資格」をアピールすることで企業に対して自分の実力を証明することが可能です。

というのも、資格を持っていること=その分野のスキルや知識を持っていることであり、少なくとも自己アピールが「ハッタリ」ではないことを証明できるからです。

IT業界では、保有資格は応募者の技術レベルが高いことを証明するひとつの材料となります。特に、応募先となる企業が必要としている特定のベンダー資格などを保有していれば、さらに優位に立てること間違いありません。

普段の業務に役立てることはもちろんのこと、転職を考えているITエンジニアならば、業界内で広く通用する資格取得を目指しておくべきです。

ITエンジニアが転職の際に武器となる資格とは?

では、転職を成功させ第一線で活躍しているITエンジニアたちは、一体どのような資格を取得し転職したのでしょうか?

IT系資格にはさまざまな種類があります。もちろん、入門的資格と言われている「ITパスポート」も国家資格ではありますが、転職で武器になるかというとそうではないことはみなさんご存知でしょう。

転職で有利となるのは、それなりの難易度を持ち、需要の高い分野で活かせる資格です。そこで、ITエンジニアに人気があり、かつ業界内からの需要も高い資格をいくつかピックアップしてご紹介いたします。

1.基本情報技術者試験

ITエンジニアならば比較的若い時期に取得しておきたい資格です。20代エンジニアが転職するには、この基本情報技術者を取得しておくことは必須と言えます。

この資格試験は、システムの設計・開発や運用場面において必要となる知識がまんべんなく出題されます

情報処理技術の基礎知識が出題されますので、きちんと勉強した方であれば、仕事をしながら短期間の独学でも取得可能な資格です。

ITのプロフェッショナルと呼ぶには少々物足りない資格ですが、2の応用情報技術者試験へのステップアップのためにもぜひ取得しておきたいですね。

2.応用情報技術者試験

上記1の基本情報技術者試験の上位資格にあたるのがこの応用情報技術者試験です。

出題範囲はITを駆使した経営戦略・情報戦略の策定やアーキテクチャの設計、運用オペレーション、予算管理など。取得難易度は非常に高いものの、20代後半~30代以降のITエンジニアにはぜひ保有してもらいたい資格となっています。

「現役のITエンジニアが取得して役に立つ資格」の上位にランクインしている資格でもあり、上位のエンジニアを目指すのであれば積極的に取得しておきましょう。

3.情報セキュリティスペシャリスト試験

IPA情報処理推進機構が管轄する国家資格です。情報セキュリティの技術的な専門性にスポットを当て、情報システムの開発プロジェクトや運用プロセスに関するセキュリティマネジメントの実践能力を問う試験内容となっています。

資格取得後はセキュリティエンジニアや情報システム管理者として活躍できるため、需要は多いと言えるでしょう。

ネットワーク系エンジニアやインフラ系エンジニアなら特に、このようなセキュリティ関連の資格を保持していると企業側からの評価は上がります。

4.ITストラテジスト試験

3の情報セキュリティスペシャリスト試験と同じくIPA (独立行政法人情報処理推進機構)による国家資格です。企業のIT戦略を経営戦略とリンクさせ、戦略的事業拡大のためにITの活用を積極的に行うエンジニアを養成するための試験内容となっています。

資格保有者が狙うのはずばり企業のCIO。一介のITエンジニアの枠から飛び出し、企業の事業戦略を立案もできるエンジニアは高待遇で迎え入れられることでしょう。

5.オラクルマスター

データベースに携わるエンジニアなら取得必須の資格がオラクルマスターです。数あるベンダー系資格の中では断トツで知名度があり、多くの企業で通用するスキルとなります。

資格は4段階に分類され、Bronze、Silver、Gold、Platinumとなっていますが、転職で武器にするには最低でもSilverは保持しておきたいところ。Goldを保有していればかなり高待遇で転職することも可能です。

6.CCNA/CCNP

オラクルマスターと並んでIT業界におけるメジャーなベンダー系資格のCCNA(Cisco Certified Network Associate)。ネットワーク機器大手シスコの認定資格です。

シスコ製機器の設定やトラブルシューティングなどが主な出題範囲ですが、身に付けた知識は他メーカーの機器でも応用が可能。ネットワーク技術者であれば最低限保有しておきたい資格です。

また、CCNAの上位資格であるCCNP(Cisco Certified Network Professional)は、比較的大規模なITネットワークの構築や運営ができる能力を証明する資格。

CCNAよりも難易度が劇的に上がります。取得者はITネットワークに関するプロフェッショナルとして高く評価され、転職でも引く手あまたとなるでしょう。

企業の採用担当者から見れば「資格」は「保険」

このような資格は、IT企業の採用担当者からみれば保険的な役割を果たしています。つまり、一種のリスクヘッジです。

転職者採用を行う際に、無資格の候補者を採用するよりも有資格者の方が会社内の稟議も通りやすく、上への推薦もスムーズです。資格を持っていることが安心につながり、採用のミスマッチを防ぐ役割も果たしているのです。

もちろん、資格を持っているだけではダメ。大前提として、実務経験があることを忘れてはなりません。しかし、同じ実務経験があるならば、無資格よりも有資格の方が有利であることは否定できない事実です。

転職エージェントを通してさらに効果的にアピールしよう

例え有資格者といえども、転職先を自分で見つけるのは一苦労。特にハイスペック資格を保有しているIT技術者であれば、数多くの求人情報の中からハイスペック案件を探し出すのは大変です。

しかし、転職エージェントのサービスをフル活用するなら、たやすく資格に応じた求人案件を見つけ出すことが可能です。

転職エージェントのコンサルタントが非公開求人をはじめとした多くの案件の中からITエンジニアに適した案件をピックアップし紹介してくれます。

中には大きなプロジェクトのマネージャークラスの案件も含まれており、エンジニアとしてのチャレンジ精神を刺激されます。

キャリアアップを目指して転職活動を進めたいと思うならば、転職エージェントへの登録を検討してみてはいかがでしょうか。

最後に

前述の通り、試験に合格しただけでは武器にはなりません。資格と実務経験の組み合わせが必要になります。

しかし、仮に未経験であったとしても資格を取得しておけば応用のきく人材として重宝されるでしょう。それに加え、会社によっては技術手当として年収アップに恵まれる可能性もあります。

自己のスキルアップのためにも、資格取得に積極的にチャレンジし、転職エージェントを利用して有利な転職を目指してください。