株式会社日立製作所の名前を聞いたことがない人はまずいないでしょう。家電製品を始め、半導体や鉄道車両、発電設備など私たちの生活におけるあらゆる場面で日立製作所のテクノロジーを活用した製品が動いています。
そんな日立製作所ですが、新卒採用だけでなく中途採用も積極的に行っています。
今回は日立製作所に転職できるのはどんな職種の人か、そしてどのような準備をすれば良いのかについて解説します。
- 日立製作所とはどんな会社なのか?
- 日立製作所の社風と待遇は?
- 日立製作所の仕事内容と職種
- 日立製作所に転職するために必要なスキルとは?
- 日立製作所に関する口コミあれこれ
- 日立製作所の転職者採用は?
- 転職エージェントを活用し日立製作所への転職を成功させよう!
日立製作所とはどんな会社なのか?
日立製作所は、日本大手の電機メーカーとしてその名が知られています。
日立製作所を含む日立グループでは、情報・通信システム開発、半導体や電子部品の販売、鉄道車両・運行管理システムの提供、建設機械の販売やメンテナンスなど多彩な部門で電機事業を行っています。
また、日立製作所は電力流通機器の開発において100年以上の歴史を持っており、国内外の発電所や変電所に数多くの製品や技術を提供しています。
高電圧、大電流を制御する分野での豊富な実績が強みで、高い信頼性をもつ変電機器を世界各国に納入しています。
日立製作所は現在新卒採用をメインとしているため、中途採用を行っているのはこの電力事業部門だけです。つまり、日立製作所に転職しようと思った場合、電力事業部門に携わることになります。
日立製作所の電力事業部門は、設計部門、品質保証部門に分かれており、設計部門では500トンにもおよぶ大型変圧器や開閉装置の設計を手がけており、今後のグローバル展開に向け風力発電などの再生可能エネルギーに対応した送変電システムや電力流通システムの主流となる高電圧直流送電(HVCD)にも注目しています。
品質管理部門では製品やシステムの技術検証や品質確保、国内外の変電所での現地総合試運転を通して変電システムの品質確認を行い、基準をクリアすることで安定した電力供給システムの確保に努めており、特別高圧から高圧、低圧の送変電製品や海外からの購入品を幅広く扱い電力提供を行っています。
日立製作所はこれらの部門を通じて品質の良い電力・電機機器などを安定して世に送り出すことで今後の海外EPCビジネス拡大を目指し電力流通事業に貢献しています。
また、社会インフラ事業として新興国を中心とした電力需要の拡大やクリーンな電力エネルギーの普及などに必要な電力プラント事業の強化を進めています。
電力に関する事業分野の構成は以下の通りです。
◇電力流通事業…設計、品質管理
◇HVDC(高電圧直流送電)事業…送電、電力流通システム構築
◇電力プラント事業…プラント建設の工事計画・設計・建設、既存プラントの安全性強化のための改造工事計画、機器の設計・製作・据付
日立製作所の社風と待遇は?
やはり日立というブランドの知名度は高く、安定した企業というイメージは確立しているといえます。仕事は機械系の専門職がほとんどで、細やかな神経と技術が必要となるので真面目で実直な人が多い印象です。
それぞれの分野のプロフェッショナルが意識を強く持ち仕事に取り組んでいるため、職人(マイスター)気質なお堅い印象を持つ人もいるでしょう。
一つ一つの案件の規模が大きく若いうちからビッグプロジェクトに関われることもあり、社会的意義のある仕事が多いのでやりがいを感じられる技術者が多く、仕事に対する満足度も高いといえます。
給与はポジションによって変わりますが、だいたい役職なしで平均年収500万から600
万円で、役職手当がついてくると年収700万程度になってきます。昇進昇級は年功序列ですがこの業界では比較的高い給与水準となるようです。
福利厚生に関しても充実しており、社宅制度や住宅手当、グループ総合病院など他企業がうらやむような社内制度が整っています。
ただ、社員クチコミによると、残業の月平均が44.1時間ですから残業時間が少ないとはいえない職場環境です。
日立製作所の仕事内容と職種
日立製作所全体としては、バックオフィス、電力流通システム関連事業、エネルギーソリューション事業、鉄道事業、電力プラント関連事業、水力発電事業のポジションがあります。
それぞれ、コスト・原価管理や事業計画、コンプライアンス推進、機械設計、電気設計、各ポジションのプロジェクトマネージャー、営業技術・システムエンジニアなどの職種から選ぶことになります。
比率としては、やはり設計に関係する仕事が多く、勤務地は工場のある茨城県日立市がほとんどです。なお、コンプライアンス推進や電力プラント関連事業のプロジェクトマネージャーなどは東京都千代田区の本社となっています。
日立製作所に転職するために必要なスキルとは?
日立製作所の中途者採用サイトを見ると電気磁気学、電気回路、過度現象の検討、解析評価経験などの電気に関わる業務経験や、機械設計・油圧装置設計の経験を持つ人材を必要としています。
したがって、これらのスキルを持っている方は選考時に有利になります。さまざまな分野の製品を手がけているため、電気以外でも自動車や製造装置関連の設計スキルも役立ちます。
品質管理においての海外EPCビジネス拡大対応のため、強電や重電関係の業務経験は即戦力となると記載されており、変電設備、発電設備を扱っていた経験や保護リレーシステムの経験、電気計測器が使用できる人も応募の際の強みになるでしょう。
総合的に見て前社の設計・開発に関するSE経験や電気系統の技術職の経験が有利になってくるようです。採用情報の経験者採用ページでは、毎年技術系や事務系の経験者を150名採用していますので、そのことからも経験者が有利なのが分かります。
日立製作所に関する口コミあれこれ
日立製作所に関するクチコミでは以下のような声が聞かれています。
・やる気と能力があれば年次に関係なく数十億円のプロジェクトのメンバーになれる。スケールの大きな仕事をしたい人にとっては魅力的。
・大企業だけあって社員の育て方のノウハウが蓄積されている。研修や教育がしっかりしておりキャリアに応じたスキルアップが可能
・昔は長時間労働が常態化していたが、現在は働き方改革により改善されている
・女性を積極的に採用する動きが高まっており、女性総合職が増えている
・有給消化に寛容。長期休暇もとれないことはない
・インフラ事業に関わっているため、やりがいを感じられる仕事が多い
日立製作所の転職者採用は?
日立製作所は企業サイト内に中途採用特設サイトを設けており、転職者はここから希望職種を選びエントリーを行い、書類選考を経て個別面接へと進みます。
エンジニア志望の人がキャリア登録をしておくことによって、希望職種にマッチした場合個別にオファーがかかるというキャリアマッチングエントリーという方法もありますが、長期間待つことになる可能性が高く、待ってもオファーが来なかった場合は職が決まらないと不安定な状態に置かれることになります。
大手企業を経験してきた人がより大きな仕事を目指して中途入社している経緯が多いので、そういったバックグラウンドがない人にとって、かなり選考難易度は高いといえます。
転職エージェントを活用し日立製作所への転職を成功させよう!
転職活動の長期化が想定される日立製作所への転職活動は、それなりの心構えと事前準備が物を言います。やはりここは転職エージェントの力を借りるのが近道ですね。
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あわせて、採用担当者にどういった専門知識があるのかをアピールするためのコンサルティングにも力を入れています。そういった点からより「選考されやすい人材」として日立製作所にアピールすることが可能となりますよ。