派遣社員と契約社員の違いは?どちらが稼げて安定しているの?

求人でよく目にする「派遣社員」と「契約社員」。これらの違いは何でしょうか。どちらのほうが稼げるのか、安定しているのかも気になるところです。

派遣社員と契約社員の定義とは?

似ているようで相違点が多くある派遣社員と契約社員。最も大きく異なるのは就業先と自身の関係性、そして最長の契約期間も変わってきます。どのように違うかを説明します。

派遣社員は派遣会社を介して働く

派遣社員とは、その名の通り就業先の企業に別の会社から派遣されて仕事をするスタイルです。

各企業へ人材派遣を行っている企業に登録して、条件に合った仕事があれば短期間その職場で働く形になります。ですので、直接派遣社員を雇用しているのは派遣会社であり、就業先との直接雇用契約ではありません。

職種や分野を問わず、多くの仕事で派遣社員を雇っています。派遣社員の契約期間は1ヶ月、6ヶ月、1年などが主流です。

この契約更新のタイミングで双方の合意が取れた場合、契約更新されます。

ただし、法律上3年以上同じ職場で契約することは禁止されていますので、それ以上企業側が働いて欲しいと思った場合は正社員登用する必要があります。給与は時給換算で支払うケースが多いです。

派遣社員を選ぶ理由は色々ありますが、中には前職で人間関係のトラブルに巻き込まれてしまったために、気軽に次へ行ける派遣を選んだという人もいます。

契約社員とは企業から直接雇われている

契約社員とは就業先企業と直接雇用の関係で働くことです。社員になる前の試用期間のような位置付けで契約社員にしている会社もあります。

契約社員も派遣社員と同じく1ヶ月、6ヶ月、1年の内、決められたスパンで契約更新を行いますが最長は5年と長めに設定されています。

2013年の改正により、これ以上の期間を同じ職場で雇用する場合は、無期労働契約とするか正社員登用しなければならなくなりました。給与は時給計算以外に月給、日給などがあります。

派遣社員と契約社員それぞれのメリットは?

どちらも期間の定められている働き方ですが、明確な違いがメリットとして存在します。

派遣社員は3年後に契約終了になるので見越した将来設計がしやすい、契約社員は正規雇用のチャンスがあるので、長く活躍したい人はやりがいが生まれるといったこと。これらについて詳しく見ていきましょう。

短期間就業して、次のステップを想定しているのであれば派遣社員

派遣社員の場合長くても3年で契約期間満了になりますので、3年後独立しフリーランスとして活躍するための足がかりとして働きたい場合や、スキルアップのため、数年以内に結婚して家庭に入るなどの将来設計が決まっていればおすすめの働き方です。

未経験の職種で自分に合っているか、長く働けるかといった不安がある場合、一度派遣社員としてその職業に就いてみるといった働き方もできます。

契約更新は企業側と派遣社員側のどちらともが希望しないと成立しないため、自分が「この職場で働きたくない」と思った時は更新しないことも可能です。

また、派遣社員として稼働していないと派遣元の会社の売り上げが立たないため、仮に派遣期間が終了した場合は次の就業先をあっせんしてくれる場合が多いです。

このため、契約更新されなかった場合でも、早期に次の派遣先が決まることがあるので仕事がなくて働けず収入が心配になるといった状況が軽減されています。

就業期間中の企業での扱いは、派遣会社と企業との信頼関係があるため、比較的丁寧に接してもらえることがほとんどです。

契約内容にない仕事を頼むことや、契約上の就業時間を越えた残業などは信頼関係に傷をつけることになります。

職場環境の不満などは企業側の上司に言いにくい場合、派遣会社の担当営業との面談で報告するといった対処方法も可能です。

できるだけ長く働いて、安定した正社員を目指すなら契約社員

就業先企業と直接雇用の関係になる契約社員は正社員へのステップとも言えます。

求人募集にも一定期間の契約社員雇用後に正社員登用することを明記している会社もあります。

派遣社員と比べ、契約社員は最長契約期間が5年と長く、その後は正社員もしくは無期労働契約となるため安定しています。

無期労働契約とは、契約更新の無い契約社員のことで解雇されるまでずっと働くことが可能です。

解雇には社員と同じく正当な理由がないといけません。その為、待遇は契約社員と同じではあるが、社員と同じような安定した勤務形態を獲得することができます。

会社としても、社員にするとなるとそれなりのコストがかかるため、コストを増加させず今まで活躍していた人を雇い続けることができるのでメリットがあるとされています。

派遣社員と契約社員が抱える問題点や注意点

派遣社員と契約社員どちらにもデメリットが存在しています。

派遣社員は最長3年という短い契約期間があり、契約社員は社員登用前提でないと5年の契約後に再度契約するには半年のブランクが必要と定められています。

期間のことだけでなく、仕事内容についても派遣社員は契約に則った作業者扱い、契約社員は正社員でもないのに同じような仕事をさせられるといった悩みがあります。具体的なデメリットも含めて説明します。

契約期限を気にしながら、外部の人として働く派遣社員

派遣社員のデメリットは最長3年で契約が終了する点。3年後に今の職場で働くつもりがないのであれば問題はありませんが、それ以上働きたい場合でも正社員登用されず、そのまま任期終了にされてしまう事が多いです。

人員にかかるコストの問題もありますが、派遣社員を正社員登用する前に自社で雇っている契約社員をすべきだと考える人も多いため、派遣社員から正社員へのキャリアアップは難しいでしょう。

また、派遣会社との契約で正社員登用は一種の引き抜き行為にあたるため禁止していることもあります。

派遣会社で研修などの経費をかけて人材育成をしたにも関わらず、その人を引き抜かれてしまうと経費の損失と思われるようです。

さらに就業中のデメリットとして、派遣社員は結局外部の人間であると見られるので、社内の施設や制度を利用できないことがあります。

例えば社員食堂で派遣社員は社員価格で食べることができず割高になってしまうことや、昇給がほとんどなかったり、会社の業績が良かった際に契約社員にも支払われるようなボーナスを受け取ることができないなど、待遇面が違う事例が実際にあります。

仕事でも業務外の内容を頼めないため、会議の出席が認められないこともあり、キャリアアップのため別の経験がしたい気持ちがあっても「あなたは言われた仕事だけをしていればいい」と冷たい態度を取られて、能力があってもチャレンジする機会すら与えられないこともしばしば。

「自分は会社の一員ではなく、契約期間まで作業するだけ」と割り切って働ける人でないと辛いことがあるのも事実です。

正社員登用や無期労働契約は厳しい契約社員

契約時に具体的な正社員登用時期などが明記されていない限り、契約社員から正社員になることは難しいのが現状です。

5年間勤務すると、労働者の希望があれば無期労働契約を結ぶことも可能になると労働契約法で定められていますが、大半の場合そこで正社員登用されないと契約終了となります。

ただし、半年以上業務から離れることで、契約期間のリセットが行わるというルールもあります。

悪質な雇用主だと、この制度を悪用して5年間の勤務後に契約解除を行い、半年後に再雇用するという条件を提示してくることも。これではどれだけ努力してもむくわれません。

しかも、半年間も収入がないとなると生活していけませんから、大抵の人は転職を繰り返すというリスクも抱えています。

正社員登用を前提に入社したにも関わらずこうしたことが起こることもあると注意しておくべきです。

仕事上では直接雇用のため、正社員と同じような能力を求められることが多いですが、雇用期間に関係なく、収入や福利厚生の面で差を付けられてしまいますから、不満を抱える人も多いです。

まとめ

直接雇用ということで、正社員登用の可能性があるのは契約社員ですが、収入面に関してはどちらがいいと一概には言えませんが、派遣社員のほうが高い場合が多いようです。

理由として派遣会社はなるべく高収入を得られる求人を提供することで、自社で働く人を増やして長く勤務してもらいたいと考えています。

つまり数ある派遣会社の中から選ばれ、稼働してもらうため価格競争や交渉を企業と行っています。

その反面、契約社員は自社で働きたい人を決まった額で募集しているので、価格競争がありません。

こうしたことから給与は派遣社員のほうが稼げると言えます。

ただし、福利厚生についても注意してください。

具体的には派遣社員には交通費の支払いはなく、契約社員の場合は支払われることが多いなどの差があります。どちらにせよ金銭面に関わることはしっかり比較してから、派遣社員か契約社員どちらで働くか、あなたの人生設計を立てていきましょう。