バイトや就活、転職活動で必ず必要となる履歴書。パソコンの文書作成ソフトで作成している人もいるかと思いますが、まだ多くの方は手書きで作成しているでしょう。
市販の履歴書を購入しいざ書き始めたはいいけど、記入内容の間違いに気がついた時、アナタはどうに対策しますか?
実は履歴書はどれだけ些細なミスであったとしても、訂正印を押しての訂正や修正テープ・修正液(修正ペン)を使って修正するのは良くないと言われています。
これは、社会人としてのマナーであり、基本的な事です。
今回はそんな履歴書の記入ミスに関する件について、修正の可否も含めてお話しいたします。
- 履歴書に現れる応募者の「本気度」
- 履歴書の記載を間違えたときにはどうするか?
- 修正テープや訂正印ではダメなのか?
- 砂消しゴムやカッターでわからないように訂正したはずだけど・・・
- 消せるボールペンで書けばいいのでは・・・?
- 履歴書の書き方もきっちりと指導を受けたほうが良い
- まとめ
履歴書に現れる応募者の「本気度」
企業にとって、応募者の履歴書をチェックするという事はどのような意味を持っているのでしょうか?
氏名や住所を確認すること、学歴や職歴あるいは趣味などを確認し面接の質問をシミュレートすること、勤務希望をあらかじめ聞いておくことetc・・・。
履歴書から応募者のさまざまな情報や要望を読み取るためと思うでしょう。実は履歴書を見る目的はそれだけではありません。
企業側は、提出された履歴書から応募者の「本気度」を察することもあるのです。履歴書から応募者の本気度を察することは不可能と考えている方もいると思います。
しかし、それは大きな間違い。企業の面接官の多くは履歴書の文字や書き方から応募者の熱意を感じ取っています。例えば、一見読みにくい乱れた字体でも、丁寧に書かれた文字であれば応募者の熱意や覚悟が伝わります。
逆に整った見本のような綺麗な字でも、あまりにそっけない字体であれば企業担当者に無機質な印象を与えてしまうかもしれません。
そして、何よりも悪印象を与えてしまうのが、誤字脱字だらけの履歴書、及び間違った箇所を雑に修正された履歴書です。
履歴書の記載を間違えたときにはどうするか?
住所、学歴、職歴など、手書きで作成している限り書き間違える可能性はゼロではありません。書き間違えを防止するためにあらかじめ鉛筆で下書きをしておくという方法もありますが、それでも書き間違えてしまうこともあるでしょう。
仮に履歴書の記載を間違えた場合、その履歴書は捨てて新しい履歴書を作成するのがベストです。たまに二重線で消してその上から印鑑(修正印)を押し、上部に正しい内容を書き直す方法で修正している履歴書を見かけることがありますが、通常の文書の修正方法としては正しいのですが履歴書ではこれでも悪い印象を与えてしまうと言っても良いでしょう。
それほど応募者にとって履歴書は大切な書類であり、会社側に自分自身を知ってもらうために提出するオフィシャルなビジネス書類なのです。原則としていかなるミスも許されません。
二重線による修正ですら、「この応募者は書類を書き直す手間すら惜しむ雑な人間」という印象を与えてしまいかねません。
修正テープや訂正印ではダメなのか?
では、二重線ではなく修正テープや修正液で書き直してはダメなのでしょうか?
結論から言うと、修正テープや修正液を使うことは二重線での修正よりも悪い印象と与えてしまいます。悪い印象と書きましたが、企業によってはその時点で書類審査NGを出す程、信頼性を損なう行為に挙げられるのです。
つまり、修正テープや修正液を使う人は「常識知らず」な人間であり、それだけ優秀なスキルを持っている人でもそんな常識知らずの人を雇うわけにはいかないと判断するのです。
「何をそんなに神経質になるのか?」と思う人もいるかもしれません。しかし、企業活動において、社内外問わず正式な文書には修正テープや修正液は絶対に使いません。
社内忘年会の告知文書程度であれば問題ないですが、議事録・契約書・稟議書・交通費清算書など、企業活動において使われる書類に修正テープや修正液を使ってしまうと、途端にその書類の信ぴょう性が失われてしまうのです。
履歴書も企業活動における正式な書類です。従って、修正テープや修正液を使って修正しては絶対にダメなのです。
砂消しゴムやカッターでわからないように訂正したはずだけど・・・
さて、二重線による修正や、修正テープや修正液を使った修正以外にも書類の修正方法はあります。例えば砂消しゴムを使って文字を消しその上から各方法。これはどうでしょうか?
結論から言うとこれもNGです。砂消しゴムを使用すると、どれだけ丁寧に使おうともその部分が汚くなってしまい、修正跡だけではなく修正箇所もバレバレなのです。砂消しゴムの原理は、摩擦により紙の繊維面を削り取るという方法です。つまり、どれだけきれいに消してもその部分の紙質が劣化してしまいます。
同様のことはカッターにも言えます。カッターで紙の表面を薄く削り取ることで文字も消えますが、高度なテクニックを要する手段になります。その手間があるのなら最初から書き直したほうが早いですよね。
消せるボールペンで書けばいいのでは・・・?
最近、消せるボールペンが出ています。パイロット社から発売されているフリクションシリーズなどが有名ですが、このフリクションを使って履歴書を書き、仮に書き間違った時にはペンに付属しているラバーでこすれば消えるので便利・・・と思っている人もいるでしょう。
これも、「なぜ消えるか」の仕組みを理解している人ならば履歴書に使用するのはNGだと理解できるはずです。実はフリクションのインクで書いた文字が消えるのは、こすった時の摩擦による熱で消えているに過ぎません。
つまり、ペンに付属しているラバーでなくとも、温度変化で消えることがあるのです。
メーカーHPによると
◆温度が60度になると文字が消える
◆温度がマイナス10度になると消えた文字が浮かび上がる
と注意書きがあります。
「履歴書は60度にもマイナス10度にもならない」と思っていませんか?
街中にある郵便ポスト、夏のポスト内の温度は優に60度を超えています。冬の北国はマイナス10度になることだってあるでしょう。
提出時にはきれいに書けていたとしても、企業の手元に届いた時にどうなっているかは分かりません。何かしらの理由で消した文字が浮かび上がっていたり、あるいは書いたはずの文字が消えていたりすることもあるのです。
この原理を知ると、とても履歴書を消せるボールペンで書こうとは思えないですね。
履歴書の書き方もきっちりと指導を受けたほうが良い
このように、転職希望先へ提出する履歴書にはミスは許されません。そしてこれは履歴書だけではなく、職務経歴書や自己PRシートなどの応募書類全般に言えることなのです。
応募書類は応募者の熱意や想いを伝えるもの。丁寧に、かつ相手に伝わるように仕上げることが最低条件です。では、より熱意の伝わる応募書類を作成するにはどのような方法が考えられるでしょうか。
実は、転職エージェントを活用することで魅力的な応募書類を作成する方法があります。転職エージェントのコンサルタントは、最適な転職先をピックアップし紹介してくれるだけではなく、応募書類の書き方などについてもアドバイスをしてくれます。
特に最初の転職活動ともなればわからないことだらけ。企業の採用担当者へ熱意のこもった伝わる応募書類の書き方も親切丁寧に教えてくれるのです。
まとめ
転職活動や就職活動における履歴書の重要性、お分かりいただけたでしょうか?
履歴書をはじめとする応募書類は、書かれている内容はもちろんのこと、その書き方も合否を大きく左右するものなのです。ミスがなく、訂正された跡も見当たらない完璧な書類作成を心がけ、ぜひ意中の企業を射止めてくださいね。