アニメ業界でも人気の仕事が声優です。今回は声優の仕事内容から年収、注意すべき点などを紹介していきます。
声優はどんな仕事をするの?
声優はそもそもどのような仕事があるのでしょうか。仕事内容や必要なスキル、年収などを調べてみました。
アニメのキャラクターに音声を付けて命を吹き込む
声優の仕事で最も有名なことはアニメやゲームのキャラクターに声を当てることです。アニメの人気は声優にかかっていると言っても過言ではありません。
漫画や小説を元にアニメが作られることも多く、空想の中でしか動き、話さなかった登場人物に命を吹き込んでいるといってもよいでしょう。声一つでイメージが変わるため、アニメにおいて声優の配役は非常に大きなポイントです。
テレビ番組のナレーターなども務める
声優の仕事はアニメだけでなく、テレビ番組のナレーターなどもあります。
声優は声の出し方や聞き取りやすさ・滑舌の良さ・表現力や技術の高さというように、求められる声の質が高いため、多くの人に声で必要な情報を伝えることに長けています。そうしたことから番組のナレーションの仕事でも活躍しています。
海外俳優の吹き替えも行なうことがある
海外ドラマや映画の日本語吹き替えの分野でも声優が多く進出しています。演じると言う意味ではアニメの声を担当するのと共通する点があり、様々な声優が起用されています。
また、アニメと違って一度海外俳優の声優を担当すると、役者の声のイメージがその声優になるため、他の作品であってもキャスティングされるようになります。
人気の職業であるため、成功できるのはごく一部
声優を目指している人は30万人以上とも言われており、その中でも有名になれる人はごく一部です。アニメーションのキャスティングを決めるオーディションでは、養成所の卒業生でも倍率100倍以上の難関をくぐり抜けなければ掴み取ることができません。
さらにキャスティングが決まっても視聴者の記憶に残らない演技力であれば、チャンスが回ってくることはありません。群雄割拠の厳しい世界と言えます。
年収はかなりばらつきがあるが、有名人気声優であれば1000万円超えも
声優の収入には大きなばらつきがありますが、有名人気声優として活躍できれば年収1000万を超えることも可能です。
当然仕事がなければアルバイトや副業をして生活していかねばなりませんが、有名になれば声優の仕事以外にもドラマCDやメディアミックス、歌手活動、アナウンス、テレビ番組出演など稼ぐ手段が多様になります。
仕事としての憧れと同時に、年収アップも目指せる夢のある職業と言えます。
声優として働くにはどうすればいいの?
声優として働く方法を具体的に見ていきしょう。まず思いつくのは養成学校かと思いますが、それ以外にもなる方法やおすすめの業界がありますので紹介していきます。
養成学校などで経験積み、人脈を作る
声優になる方法と言えば、大学よりも専門学校やスクール、養成所が挙げられます。
全くの素人が声優の世界にいきなり飛び込むことは難しいため、養成所に入るのが一般的でしょう。ここのレッスンで発声方法や演技の基礎を学べるため、声優の世界に入るための登竜門とも言えます。
また、養成所に入る利点は経験だけでなく、人脈にあります。養成学校の中で先輩や業界関係者などと知り合いになっておくことで、ラジオや小さな役が回ってくるなどの可能性が高まります。
さらに養成所に通っておくことで、オーディションの出場資格が得られ、ここで学んでいないと出場することもできません。とにかく声優を目指すと本気で考えている人は養成所に入ることをおすすめします。
オーディションで採用される
稀にですが、一般公募で声優のオーディションが開かれることがあります。
これはアニメなどの作品のほか、所属する事務所ごとにも開催されており、期待できる新人発掘を目的として行なわれています。
ただし、このオーディションにはもちろん養成所に通う方も出場してくるため、なかなか素人がチャンスを手にすることは難しいです。
アニメ業界に関わりたい人や、声を使った仕事をしたい人は別の角度で仕事を探すことも大切
声優以外にもアニメ業界に関わることや声を使った仕事ができる職種があるため、目的に合わせて柔軟な考え方で進路を選ぶこともできます。
絵が描けない人でもアニメ業界に関われる仕事として、制作プロダクションの進行担当やプランナーといった管理職があります。声を使った仕事がしたければアナウンサーやコールセンターの仕事が向いているとも言えます。
声優として働くために注意すべきこと
声優として働く前に覚えておいてもらいたい注意点4つを紹介します。
具体的には実力とチャンスがないと成功できないこと、長く続けられる仕事ではないこと、有名になってからも努力やチャンスをものにする力がないと仕事がないこと、そして、ファンからの中傷や批判の的になりやすいことです。それぞれ紹介していきます。
実力とチャンスがないと成功できない
声優はデビューも難しく、そこから売れるためには努力だけではどうにもならない職業です。
売れるためのチャンスを呼び込む運と、それを確実にものにする実力が必要です。そのためには日々勉強と練習を積み重ねていくのはもちろん、コミュニケーション能力を高めて人脈を使った情報収集なども必要になります。
長く続けられる仕事ではない
声優で長く活躍できる人は本当にごく一部です。国民的アニメの主人公や印象的なキャラクターにでもキャスティングされない限り、そうした声優にはなれません。
有名アニメにキャスティングされても、数クールで需要がなくなってしまい人気が下火になることも珍しくありません。声優を目指す人が多い分、流行り廃りが大きく、長く声優だけで生計を立てていくことは難しいでしょう。
有名になってからも努力やチャンスをものにする力がないと仕事がない
声優として人気が出たからといって、その後のキャスティングに勝手に起用されるようになるわけではなく、ベテランになってもオーディションを受けるなど苦労が耐えない世界です。
売れるまでも売れてからも常に緊張感を持って仕事と向き合って行かねばならないため、ストレスに弱い方や安定感を求める人には向いていないでしょう。
ファンからの中傷や批判の的になりやすい
声優は時にアニメの原作ファンからの誹謗中傷の対象となります。
原作を知っている人からすると「イメージと違う」「なぜこの人なのか」という不満が出てきてしまうことも少なくありません。
そうした時に声優に対して嫌がらせや批判の声を投げかけるファンもいます。こうしたことに対処できる精神力がないと、続けられない仕事です。