ビルメンテナンスの求人は比較的多く見かけますが、どんな仕事なのでしょうか。
ネットでは「楽で安定している」という意見がありますが、実際のところはわからないですよね。今回はしっかりとおすすめな部分と注意点を検証してみました。
ビルメンテナンスが就職先としておすすめな点
まずはビルメンテナンスの仕事をおすすめできるポイントを紹介。仕事内容も記載していますので、ビルメンテナンス業界のメリットを知って、転職する際の候補に入れてみてはいかがでしょうか。
ビルがある限り仕事は安泰
今の御時世に安泰な職業はなかなかありませんが、ビルメンテナンスはビル社会である内は仕事や職場がなくなることはありません。
現在も建設中のビルは全国に多数あり、建て替えや増設などで規模は大きくなる一方です。さらにビルにトラブルはつきもの。人が使用すれば劣化し補修が必要になりますし、清掃や保守点検も必要です。
つまり、物件も作業も途切れることなく存在しており、それらを管理する仕事になりますので、当然仕事先に困ることはないと言えます。
職場によっては肉体労働が少ない
ビルメンテナンスは年齢に関わらず活躍されている人がたくさんいます。
通常ビルメンテナンスの仕事は管理会社やオーナーからビルの清掃や破損箇所の修復、水道・電気工事などの依頼を受けて、それらを専門の業者へと発注するいわば橋渡し役を行います。
作業の際には立ち会う必要がありますが、基本的に自分で作業をすることは少ないので力仕事をすることはありません。定年まで現役でしっかり働ける仕事と言えます。
定時で帰れることが多い
先程述べたように、ビルメンテナンスは管理会社やオーナーと業者の橋渡しを行う業務内容なので、業者の業務時間外になるとできることが少なくなります。
また、トラブルの少ないビルであればそれだけ作業もないので、特に忙しい時間帯もなく平穏な仕事場になるでしょう。
ビルメンテナンスの仕事を選ぶ際の注意点
メリットがあれば当然デメリットもあります。
「ビルメンテナンスの仕事は楽で簡単そう」と安易に選ぶと入社後辛い目に合うことも。しっかりとデメリットや注意点も知っておくことで、慎重にビルメンテナンスの求人内容を確認して応募するようにしましょう。
コミュニケーション能力や業者との交渉力が必要
橋渡し役を行う仕事ですので、時には板挟みに合うことがあります。オーナーや管理者からの要望通りの作業を行える業者を選定し、交渉していく場面に何度も遭遇するでしょう。
そこで必要なのはマニュアル通りに進めるのではない、臨機応変な対応力と相手に承諾してもらえるようなコミュニケーション能力です。
時には無理難題を押し付けられることもありますので、イレギュラー対応できる力が必要。いつもの業者で解決できない時は、他の業者を探してお願いしないといけません。スケジュール調整も行わなければならないので、タスク管理能力も必要です。
このように自分の仕事だけでなく、業者などのマネジメントも行うので、自分のことだけしていれば良いといったスタンスで仕事をしてきていると苦労します。
資格が必要な場合もある
ビルメンテナンス業務を行う企業によっては入社の際、もしくは入社してから資格が必要になることがあります。
ビルメンテナンスの仕事内容として業者の手配以外に、自分で電気や水道に関するトラブルに対処することが含まれていた場合、それに必要な資格を求められます。
具体的には第二種電気工事士、危険物取扱者乙種4類、第三種冷凍機械責任者、二級ボイラー技士の4つになります。
これらを保有していないと作業することができませんので、ビルメンテナンスの仕事に就きたい場合は取得しておくとよいでしょう。
業界大手のビルメンテナンス協会(公益社団法人)では、資格試験の対策講座も実施しています。
自分で作業できる=残業が増える
おすすめな点として、定時退社を挙げましたがあくまでも作業をすべて業者が行い、立ち会いがメインの仕事だった場合です。
自分で修理などの作業が可能な場合は、業者の業務時間外に起こったトラブルを自分で対処しないとならなくなります。
業者が手配できない場合も自分で責任を持って作業を行う必要があるため、残業も多くなります。
ビルメンテナンスの業界に転職するには
「実際にビルメンテナンス業界で働きたい、興味が出てきて応募したい」と思ったときにやるべきことは、書類審査を通過するための志望動機を考えること、必要な資格を取得するための手順を把握すること、自分にどれだけのコミュニケーション能力があるかを伝えられるようにすることの3つです。これらの対策方法を考えてみましょう。
志望動機はどうすればよいか
ビルメンテナンスの仕事に就きたいと考えた際にすぐ志望動機が浮かぶでしょうか。
表立って動く派手さもありませんし、どうしてもビルメンテナンスの仕事をしたいと思うような動機は探しにくいのではないでしょうか。
ネットで得られる情報には仕事の楽さや安定性がよく書かれていますが、それは志望動機としては使えません。ではどのような志望動機が最もよいのか考えてみると「手に職をつけたい」というのはどうでしょうか。
長期的に働けるということは、多くの経験を積みその業界のプロフェッショナルになるということです。
ビルメンテナンスの業界では30歳でもまだ若手と呼ばれるほどで、長年経験を積まないとベテランにはなれません。そういった部分を魅力と捉え、志望動機につなげることで好印象を与えられます。
資格を取得してアピールする
先に挙げた項目にも記載した通り、第二種電気工事士、危険物取扱者乙種4類、第三種冷凍機械責任者、二級ボイラー技士の4つはビルメンテナンスの仕事を行う上で重要な資格。
必須ではない企業であっても持っていることで、手当てが付くこともあります。1つでも習得しておけば、それだけ本気さが伝わります。
独学で学ぶ以外にも、職業訓練校で習得できるものありますので、失業中などの時間があるときに学んでおくことをおすすめします。
さらにステップアップするために、建築物環境衛生管理技術者の資格取得を目指すこともできますが、実務経験が2年以上必要になります。とはいえ、こちらの資格も取得したいという意志を伝えることで、やる気を見せるポイントになるでしょう。
未経験ならコミュニケーション力を武器に
業務では多くの人と関わりますので、とにかくコミュニケーション能力が大切です。
知識はなくても人と話して不快にさせない言葉選びや相手を納得させる交渉術などがあると、面接の際に大きなアピールポイントになります。特に営業職の経験などは重宝されるので、履歴書や面接できちんと説明できるように準備をしておきましょう。
営業職でなかった人も、業務内で行った交渉やスケジュール管理の経験があれば、まとめておくことをおすすめします。
まとめ
ビルメンテナンスの仕事と言っても作業内容は多岐にわたります。管理人やビルオーナーからの要望を聞き、業者を手配し、場合によっては自分で作業を行います。
はたらいくのアンケートによれば、「年収287万円・月収20万円」と一般的に給料はあまりよくないとされていますが、条件次第では自分で上を目指していくことが可能です。そのためには資格は必須。
さらにコミュニケーション能力を活かして、自分のできることを増やしていく努力が必要です。こう書くと非常にやりがいがある仕事とも言えます。逆にうまく企業と仕事を選べば、1日のトラブルも少ない、毎日定時退社可能な楽な職場もあります。
どんな職場でどのように活躍するかはあなた次第。
どちらにせよ安定している業界ですので、長く同じ仕事したい人にとってはうってつけの職業でしょう。
ビルメンテナンスへの転職を成功させるたった一つの方法
ビルメンテナンスへの転職を成功させるコツは、転職エージェントを利用する事です。
転職エージェントを利用する大きなメリットは全部で3つあります。
・表に出てこない非公開求人に応募できる
・面接のサポートをしてくれる
・年収アップ交渉もエージェントにお任せ
1つずつ解説していきます。
表に出てこない非公開求人に応募できる
求人検索をして、気に入った案件がないと諦めていませんか?
実は、転職サイトに掲載されている求人はほんの一握り。
専門性の高いものや良質な案件は非公開の求人として、運営企業が当てはまる人にのみ紹介しているのです。
その大きな理由として挙げられるのが「ライバル企業に知られたくないから」。
求人内容をライバル企業に見られることで、どんな事業をしようとしているのか、どの職種にどれだけの報酬を支払っているかがわかってしまいます。
そこで、重要な仕事やポジションの求人を非公開にして、応募してもらえる人にだけ提供するよう運営企業に求めているんです。
転職エージェントに登録すると、この非公開求人を紹介してもらう事ができるようになります。
面接のサポートをしてくれる
「書類選考は通過するけど、面接でいつも失敗してしまう」そんな悩みを抱えている人はいませんか?
転職エージェントは転職のプロ。
ビジネスマナーから転職業界のトレンド、そして何より企業に関しての情報を多く持っています。
今までの面接で落ちてしまったのは、マナーが間違っていたり、アピールの方法がズレていたのかもしれません。
転職エージェントはマナーの講習ももちろんのこと、応募先企業に合った面接対策も教えてくれます。
あなたの経歴で、どこをアピールポイントとすべきか、想定される質問から事前にどのように回答すれば良いのかも一緒に考えてくれます。
エージェントと面接の練習をしておけば、本番で緊張することも少なくなりますね。
年収アップ交渉もエージェントにお任せ
とてもやりたい仕事でも「年収がもう少し良ければ…」「条件がちょっと合わないかな」と思うことも少なくありません。
そういった時に自分から企業側へ言い出すのは難しいですよね。
しかし転職エージェントなら、そんな交渉も快く請け負ってくれます。
自分で転職活動をして応募していると、どうしてもあなたが立場上弱くなりがち。
これを利用して、ブラック企業などは最低限の年収や条件交渉をしてくることもあり、結果的に不利な転職になってしまいます。
年収アップやキャリアアップのために転職活動をしている方にとっては、転職エージェントは大きな力となります。
他にも転職エージェントは求人紹介、相手企業への連絡、面談などの日程調整等も代わりにやってくれるので、自分は転職に集中する事ができますよ。
以上3点が転職エージェントを利用する大きなメリットですね。
元エージェントがビルメンテナンスへの転職におすすめする転職エージェント2選
元転職エージェントの私から見て、ビルメンテナンスへの転職に本当にオススメできると感じた転職エージェントは以下の2つです。
どちらがオススメなのか?と聞かれたら、私は両方とも登録することをおすすめしています。
実は、非公開求人は運営会社ごとの差が出る部分なので、2社のエージェントに希望条件を出すと、同じ案件はほとんど出てきません。
単純に2倍の非公開求人を見ることができるので、良い条件の仕事を見つけやすくなります。(※どちらも登録は3分程度、完全無料で利用できます。)
1.DODA 2人体制での手厚いサポートが魅力
DODAは「キャリアアドバイザー」と「採用プロジェクト担当」の2人体制で行う、手厚いサポートが魅力です。
キャリアアドバイザーは電話面談やカウンセリングを通して、あなたにあった職業選択や、キャリア開発のアドバイスを行ないます。
これに対し、採用プロジェクト担当は、求人情報や企業情報の提供、面接や書類作成のサポートなどを行います。
他社では1名で行う為、仕事が雑になりやすい傾向がありますが、2名体制で行う事で質の高いサポートが受けられます。
求人案内も早いので、なるべく早く就職したいと考えている人には、DODAがオススメですね。
DODA公式サイト:https://doda.jp
2.リクルートエージェント 求人数は業界ナンバー1
リクルートエージェントは人材紹介業界最大手の「リクルート社」が提供するサービスです。
現在20万件以上の求人が登録されていますが、ホームページから探せるのは3万件程度で、残り80%は非公開求人となっています。
リクルートエージェントに登録することで、17万件を超える非公開求人の紹介を受ける事ができます。
他社と比べても求人数が圧倒的に多いので、就職を考えているなら必ず登録しておきたいサービスです。
リクルートエージェント公式サイト:https://www.r-agent.com
就職後に後悔しないように、この2社は必ず抑えておきましょう!
ビルメンテナンスの仕事をする前のQ&A
ビルメンテナンスの仕事は評判が悪い所は避けるべきですか?
今は「会社名 評判」と検索すると、大手企業であればたいていヒットすると思います。元社員による口コミもあれば、2chなどの掲示板ではユーザーが自由に書き込んでいます。こうした評判は参考になる部分もありますが、全てが信用できるものではありませんので参考程度に考えておきましょう。情報収集なら転職エージェントをまずは頼ってみてください。
ビルメンテナンスの仕事で高い給料をもらうにはどんな資格が必要ですか?
ビルメンテナンスの仕事は月のお給料が20万・年収287万くらい。この金額よりも高いお給料をもらうには次の資格取得を検討してください。
・二級ボイラー技士
・危険物取扱者乙種4類
・第二種電気工事士
・第三種冷凍機械責任者
・電気主任技術者
・建築物環境衛生管理技術者
・エネルギー管理士
・消防設備士
・第三種電気主任技術者
ビルメンテナンスの仕事はこうした資格取得をすることで、年収500万円以上に近づくことができるでしょう。
ビルメンは楽な仕事ですか?
ビルメンテナンスの仕事は、自分の時間をしっかり確保したい人・ノルマに追われたくない人・体力面に自信がない人・夜勤が苦ではない人には楽だといえるでしょう。
ビルメンの営業はどんな仕事内容ですか?
ビルメンテナンス営業の一例を挙げると、テナントビルやスーパー、学校、マンションなどの運営会社に訪問。どんなニーズがあるのかを聞き取りをして顧客に合う提案を行い、契約に繋げていくのが仕事内容です。
女性でも活躍できる仕事ですか?
ビルメンテナンスの仕事は、男性の割合が圧倒的に多いですが、かといって女性は働けないということではありません。例えば、ビル内の女子トイレや女子更衣室など、女性が利用する場所で問題が起こった場合、男性がいるとクレームや通報に繋がるリスクがありますから、女性スタッフが対処したほうがスマートです。また、女性目線の提案ができるのも強みといえるでしょう。