ダメな会社と聞いてどんな会社を想像しますか?
裏社会とつながっている、あるいは詐欺を働いているといった分かりやすいダメな会社もあります。
また給与がきちんと支払われない、自腹で経費を払わなければならないといった経営的にダメな会社、あるいは社長が毎日ゴルフばかり行っている、ワンマンオーナーでやりたい放題というような、世間とズレているダメな会社が思い浮かぶでしょう。
こんなダメな会社に長く勤めていると、自分自身もダメな会社の色に染まりダメ人間になっていきます。そこで今回はダメな会社から一刻も早く抜け出すためにはどうすればよいかをお話しいたします。
- ダメな会社の実例
- ダメな会社は社員もダメ人間になる
- ダメな会社の予兆を感じたら即行動を!
- 社員の退職には必ず理由がある
- 会社に問題は無いが上司に問題がある場合も
- ダメ会社から学ぶものはあるか?
- ダメな会社からの転職を成功させるたった一つの方法
- 元エージェントがダメ会社からの転職におすすめする転職エージェント2選
- ダメな会社から一日も早く逃げ出したい!Q&A
ダメな会社の実例
まず、ダメな会社とは具体的にどのような会社なのでしょうか。ダメな会社に明確な共通点はありませんが、以下のような特徴に当てはまる場合はダメ会社の要素を備えていると思ってよいでしょう。
経営陣が人材を大切に扱っていない
「お前の代わりはいくらでもいる」などの言葉を部下に使うなど、人材を大切に扱う風土が無い会社のことです。
無能なワンマン社長
有能であればトップダウンで会社も伸びますが、無能であれば会社の業績は停滞、下降します。
30代の中堅社員がみんな退職している
会社の将来を担う中堅社員が辞めるということは、会社に将来性を感じていないということです。もしくは同族経営で経営幹部になる見込みがないということもあります。
給与の支払いが遅れている
言わずもがなです。給与が遅れるというのは資金繰りが危ない証拠。ダメな会社の典型的な実例です。
新入社員の研修が無くすべてOJT
新入社員研修は会社の業務の基礎の基礎を教えるために必要なプロセスです。このプロセスに投資しないのは、新人を育てる余力(あるいは意思)が無いということです。中小企業に多いケースです。
明らかに詐欺や違法行為を働いている
業務内容に違法性がある、顧客にウソをついて契約を取っているなどの会社は、存在してはならないダメな会社です。
残業代や休日出勤手当を支払わない
タイムカードを押して残業するように命じる、休日出勤を強制するも手当を払わないなど、何かにつけて人件費を削減しようとする会社はダメな会社に片足突っ込んでいると言えるでしょう。
ダメな会社は社員もダメ人間になる
会社員は知らず知らずのうちに勤務している会社の色に染まっていきます。勤務が長ければ長いほどその色に染まるため、転職して新しい会社のやり方に染まるのに時間がかかります。
この「色に染まる」概念はダメな会社でも当てはまり、ダメな会社の仕事の進め方を覚えてしまうと必然的にあなたの人間性もダメにしてしまいます。
例えば商品の説明でウソをついて契約するのが当たり前の感覚になってしまうと、次の会社に転職後、同じウソで契約書にサインしてもらっても会社から厳重注意を受けることもあります。
ビジネスマナー、というよりも常識的な部分でズレてしまうと社会人として、致命的です。
このようなダメ人間になってしまうと、仮に転職したとしても次の会社では正しい評価を得ることが難しくなります。これはある意味では法則のようなものかもしれません。ダメな会社からは一刻も早く抜け出すことを考えたほうが良いでしょう。
ダメな会社の予兆を感じたら即行動を!
たとえば、給与の支払い遅延や人件費の異常な削減など、経営能力が低いと感じるような事態に遭遇したならば、即転職活動を開始すべきです。
沈む船に最後まで乗っていても何もいいことはありません。倒産する会社の経営者が何を考えるかというと、その人の性格にもよりますが、自らの保身です。できるだけ財産を残して倒産する方向に考えますので、社員への支払いを平気でストップします。
給与の遅延だけでなく「この会社は倒産するかもしれない」と感じたら、早めに転職活動を開始しておくと良いでしょう。倒産してから転職活動を開始するのとでは、心の余裕に大きな差が生じます。
社員の退職には必ず理由がある
また、他の社員の退職理由はできるだけ把握しておくのが賢明です。特に20代後半から30代にかけての中堅社員が次々に退職していくような会社であれば、将来性に不安があるということになります。続ける価値がないとも言い変えられます。
また、新入社員が定着せずに辞めていくようならば、社員教育に問題があるかもしれません。同期がどんどん辞めていくようならば、あなたが気付いていない何かしらの問題点が会社にあるのではと考えてみましょう。
また、能力が高く社内で優秀だと言われている社員の退職には特に注意しましょう。優秀であるため、社内ではそれなりの待遇とキャリアを約束されているはずですが、にもかかわらずそのポジションを捨てて退職するということは、非常に大きな「何か」があるのです。
いずれにせよ、社員の退職には会社に対するネガティブな共通点があると考えておきましょう。
会社に問題は無いが上司に問題がある場合も
一方で、会社の経営自体に問題は無くても、上司に問題がありダメな会社になってしまっているケースもあります。
仕事ができない縁故入社の上司、ハラスメント全開の上司、仕事の責任を取らず人望が無い上司、現場経験が少ないのに口だけの上司、そしてそんな上司を見て見ぬふりをしているさらに上の役員や責任者などなど・・・。
部下にとって仕事の邪魔にしかならない環境で仕事をせざるを得ない状況は苦痛でしかありません。このようなストレスのたまる状況で仕事をすることにメリットは何もないと考えましょう。
ダメな上司を見て反面教師にするのも一つの方法ではありますが、そんなダメ上司を間近に見ていると、いざ自分が上司になった際にもついついその上司と同じような行動をとってしまうことがあります。
反面教師だけではなく、きちんとした教師もいないと、誰しも知らず知らずのうちに上司のコピーとなってしまうのです。
すると、部下と良い人間関係が築けず、あなた自身も苦しくなってしまうという悪循環を生みだしてしまうだけでなく、ブラック企業になってしまう可能性もあるのです。
このように社内にダメ上司しかいない組織もダメ会社の典型です。ダメ上司のクセが移ってしまう前に、転職活動を行うことをおススメいたします。
ダメ会社から学ぶものはあるか?
ダメ会社に長くいると、自分自身もダメ人間になってしまうことはお分かりいただけたと思います。では逆に、ダメ会社から何かしら学ぶものはあるでしょうか?
反面教師的な学び以外に何も学ぶものが無い場合には、さっさと転職活動を進むことをおすすめします。
仮に何かしら学ぶものがある、あるいは次の職場のために活用できるリソースがある場合には、その分転職時期を後ろにずらしてもよいですが、なるべく早めに今の会社から脱出する方法を考えておいてください。
ダメな会社からの転職を成功させるたった一つの方法
ダメな会社からの転職を成功させるコツは、転職エージェントを利用する事です。
自分で転職先を見つけることも大切ですが、もう二度とダメ会社に入りたくないと考えているならば転職エージェントの利用がベターです。
というのも、一般的な求人広告の情報だけではその会社がダメ会社か否かを見極めることが難しく、仮に就職した後にダメ会社と分かった場合は、もう一度転職活動に時間を費やすことになってしまうからです。
その点、転職エージェントであれば応募先企業の概要を把握しているため、ダメ会社か否かをプロの目で判断し、優良な会社を紹介してくれます。
転職エージェントを利用する大きなメリットは他にも3つあります。
・表に出てこない非公開求人に応募できる
・面接のサポートをしてくれる
・年収アップ交渉もエージェントにお任せ
1つずつ解説していきます。
表に出てこない非公開求人に応募できる
求人検索をして、気に入った案件がないと諦めていませんか?
実は、転職サイトに掲載されている求人はほんの一握り。
専門性の高いものや良質な案件は非公開の求人として、運営企業が当てはまる人にのみ紹介しているのです。
その大きな理由として挙げられるのが「ライバル企業に知られたくないから」。
求人内容をライバル企業に見られることで、どんな事業をしようとしているのか、どの職種にどれだけの報酬を支払っているかがわかってしまいます。
そこで、重要な仕事やポジションの求人を非公開にして、応募してもらえる人にだけ提供するよう運営企業に求めているんです。
転職エージェントに登録すると、この非公開求人を紹介してもらう事ができるようになります。
面接のサポートをしてくれる
「書類選考は通過するけど、面接でいつも失敗してしまう」そんな悩みを抱えている人はいませんか?
転職エージェントは転職のプロ。
ビジネスマナーから転職業界のトレンド、そして何より企業に関しての情報を多く持っています。
今までの面接で落ちてしまったのは、マナーが間違っていたり、アピールの方法がズレていたのかもしれません。
転職エージェントはマナーの講習ももちろんのこと、応募先企業に合った面接対策も教えてくれます。
あなたの経歴で、どこをアピールポイントとすべきか、想定される質問から事前にどのように回答すれば良いのかも一緒に考えてくれます。
エージェントと面接の練習をしておけば、本番で緊張することも少なくなりますね。
年収アップ交渉もエージェントにお任せ
とてもやりたい仕事でも「年収がもう少し良ければ…」「条件がちょっと合わないかな」と思うことも少なくありません。
そういった時に自分から企業側へ言い出すのは難しいですよね。
しかし転職エージェントなら、そんな交渉も快く請け負ってくれます。
自分で転職活動をして応募していると、どうしてもあなたが立場上弱くなりがち。
これを利用して、ブラック企業などは最低限の年収や条件交渉をしてくることもあり、結果的に不利な転職になってしまいます。
年収アップやキャリアアップのために転職活動をしている方にとっては、転職エージェントは大きな力となります。
他にも転職エージェントは求人紹介、相手企業への連絡、面談などの日程調整等も代わりにやってくれるので、自分は転職に集中する事ができますよ。
以上3点が転職エージェントを利用する大きなメリットですね。
元エージェントがダメ会社からの転職におすすめする転職エージェント2選
元転職エージェントの私から見て、本当にオススメできると感じた転職エージェントは以下の2つです。
どちらがオススメなのか?と聞かれたら、私は両方とも登録することをおすすめしています。
実は、非公開求人は運営会社ごとの差が出る部分なので、2社のエージェントに希望条件を出すと、同じ案件はほとんど出てきません。
単純に2倍の非公開求人を見ることができるので、良い条件の仕事を見つけやすくなります。(※どちらも登録は3分程度、完全無料で利用できます。)
1.DODA 2人体制での手厚いサポートが魅力
DODAは「キャリアアドバイザー」と「採用プロジェクト担当」の2人体制で行う、手厚いサポートが魅力です。
キャリアアドバイザーは電話面談やカウンセリングを通して、あなたにあった職業選択や、キャリア開発のアドバイスを行ないます。
これに対し、採用プロジェクト担当は、求人情報や企業情報の提供、面接や書類作成のサポートなどを行います。
他社では1名で行う為、仕事が雑になりやすい傾向がありますが、2名体制で行う事で質の高いサポートが受けられます。
求人案内も早いので、なるべく早く就職したいと考えている人には、DODAがオススメですね。
DODA公式サイト:https://doda.jp
2.リクルートエージェント 求人数は業界ナンバー1
リクルートエージェントは人材紹介業界最大手の「リクルート社」が提供するサービスです。
現在20万件以上の求人が登録されていますが、ホームページから探せるのは3万件程度で、残り80%は非公開求人となっています。
リクルートエージェントに登録することで、17万件を超える非公開求人の紹介を受ける事ができます。
他社と比べても求人数が圧倒的に多いので、就職を考えているなら必ず登録しておきたいサービスです。
リクルートエージェント公式サイト:https://www.r-agent.com
就職後に後悔しないように、この2社は必ず抑えておきましょう!
ダメな会社から一日も早く逃げ出したい!Q&A
ダメな会社の見分け方はありますか?
今現在、ダメな会社で働いている人の中には、入社するまでこんな現実が待っているなんて夢にも思わなかったという人もいると思います。完璧に・・・というのは難しいですが、ダメな会社を入社前に見分ける基準はいくつかあります。
まず、最も簡単なのがネットでの情報収集です。今は口コミが見られる場所がたくさんありますので、気になる会社があればチェックしてください。
より情報元がしっかりしている転職エージェントで、企業の情報を仕入れるという方法もあります。
自分で出来ることとしては、夜中の会社訪問もおすすめです。夜勤はないはずなのに、電気が点いていたり、駐車場には車が残っていたりするのはおかしいですよね。
ダメ会社に見切りを付けるにはどうしたらいいですか?
ダメな会社なのは誰よりもよく分かっているけど、それと退職することとは別の話です。見切りを付けることで、これまで一緒に頑張ってきた社員たちを見捨てるような感覚に陥りますし、退職する選択が本当に正しい道なのかと考え込んでしまいます。
なぜ、すぐに退職できないのか?
ダメな会社を辞めたいのに辞められない理由はいくつか考えられますが、問題を手放す勇気が持てないというのがとても大きいです。問題を手放すとは変化するということ。周囲に冷たいと思われたり、人間関係に亀裂が入ることもあります。
ですが、ダメな会社を退職して見切りを付けるのは、不協和音が生じるのは当たり前ですし、そもそもダメな会社のせいで生じているものですから、本来、あなたが気に病むものではないのです。
見切りをつけるための考え方とは?
ダメな会社に見切りをつけたいなら、今抱えている問題をあえて見ないフリをして、1年後、3年後にどういう働き方をしたいのか?という部分に焦点を当てて考えを膨らませてみてください。
人は問題にぶち当たってしまうと「解決しないと前へ進まない」と思い込んでしまいがちですが、そんなことはありません。放置していたらいつの間にか解決する問題も世の中には山ほどあるのです。
ダメな会社に見切りをつけるために試行錯誤するのではなく、なりたい自分を目指して頑張っていたら、自然と決別する準備が整っていくでしょう。
離職率が高いのはダメな会社の典型ですか?
ダメな会社は離職率が高い傾向があるのは事実ですが、必ずしもイコールではありません。というのも、離職率は会社毎に異なります。入れ替わりは激しくても、業務内容にもやりがいがあって、お給料も満足にもらえる会社で離職率が高い会社は普通にあります。
将来的に独立を考えている人や、どんどん新しい挑戦をしていきたいと考える人は、どんなにいい会社に勤めても、次のステップへ進むために退職という選択をします。そういった野心のある人が多く集まる企業というのは、離職率が高くなっていくものです。
ダメな会社ほど会議が多いって本当ですか?
「ダメな会社ほど会議が多い」といわれることがあります。生産性のない無駄な話し合いが延々続き、利益を上げることが目的ではなく、会議が目的になってしまっている会社のことです。
会議がダメな会社に直結するわけではありませんが、スピーディーな決断をし、効率的な仕事を行っていくために、会議を減らして別の方法で情報共有をしていこうという考え方は広まっています。
ダメな会社の社長・経営者にはどんな特徴がありますか?
ダメな会社の社長・経営者には、いくつかの共通する特徴があります。
・ワンマン経営
・細かいお金の流れを把握していない
・会社を私物化している
・社員を好き嫌いで評価している
・労働環境がブラック企業に近い
・目先の利益ばかり追いかけている
・社員に対するパワハラ・セクハラがひどい
・責任転嫁する
ダメな会社の社長・経営者は、何でも自由にしていいと勘違いをし、偉そうに振る舞います。社員に「働いてもらっている」ではなく、「働かせてやっている」と思っています。
スリッパの法則とは何ですか?
スリッパの法則とは、社内でスリッパに履き替える会社は成長しないという意味。国内外の運用会社で活躍している藤野英人さん著書「スリッパの法則」からきている言葉ですが、これだけでは意味がよく分からないと思います。
その背景としては、社内でスリッパに履き替える企業には、会社と家庭を同じように捉えている家族主義な社長・経営者が多いために業績が悪いのだとか。こういう会社は隠ぺい体質であると述べています。
スリッパを履くことがダメな会社ということではなく、閉鎖的な会社になっていないかの指標になるということですね。
ダメな会社を面接で見分ける方法はありますか?
ダメな会社は面接でもわかります。面接を受ける時に以下の点に当てはまったら注意してください。
・面接時間が極端に短い
・面接というよりも雑談している感じ
・面接が終わってから採用・不採用の連絡が極端に早い。もしくは遅い
・面接官が必要以上に高圧的な態度
・学歴や出身地、性別などに対して差別的な発言をする
・仕事内容についての詳細を話したがらない
・面接時に受けた説明が募集要項と大きく違う
いくつかの会社で面接を受けた経験がある人は、他の会社と比べて違和感を覚えると思います。
引っかかる部分があれば掘り下げて質問してみたほうが良いでしょう。
中小企業にダメな会社が多いといわれるのは、なぜですか?
中小企業にダメな企業が多いと言われるのには次のような理由が挙げられます。
・資金に余裕がない
・会社の評判が下がってもダメージは少ないので気にしていない
・家族経営になりがち
・ワンマン経営
・経営者なのに労働基準法に疎い
中小企業は大企業に比べて評判が悪くなっても会社へのダメージは少ないため、社員を過酷な環境で働かせる経営者もいるようです。