三菱電機といえば三菱財閥のグループ企業で抜群の知名度があり、高い技術力を誇っていますが、こうした優秀な企業に転職するにはどのようなスキルが必要なのでしょうか。
今回は、三菱電機の会社の特徴や仕事内容、働くうえでの注意事項をご紹介します。
三菱電機株式会社はどんな会社?
三菱電機は丸の内の東京ビルディングに本社を構える、従業員数13万人以上の大企業で、2020年には創立100周年を迎える歴史のある大手企業です。ここでは企業規模や事業内容、経営理念などを紹介していきます。
日本の大手総合電機メーカーとして有名な企業
三菱電機とは社内インフラ・システム技術・最先端技術・家庭用電気機器など、幅広い分野の研究開発している企業です。
大きく分けて六つの事業を手がけており、電力や交通、エレベーターなどに係る「充電システム」、FAシステムや自動車用電飾品の「産業メカトロニクス」、宇宙開発から携帯電話に利用されている「情報通信システム」、パワーデバイスや高周波デバイスといった「電子デバイス」、冷蔵庫や洗濯機など身近な存在の「家庭電器」、安心や安全な生活を支える「共通基盤技術」など多彩です。
連結売上高は約4.2兆円にものぼり、国内46箇所の拠点を構えています。
企業理念は「三菱電機グループは、技術、サービス、創造力の向上を図り、活力とゆとりある社会の実現に貢献する」
「三菱電機グループは、技術、サービス、創造力の向上を図り、活力とゆとりある社会の実現に貢献する」という企業理念を掲げ、七つの行動指針を定めています。
七つの行動指針とは「信頼、品質、技術、貢献、遵法、環境、発展」です。面接の際にはこれらを理解し、自分のアピールポイントにしましょう。
高いシェア率を誇る事業を多数抱えており、安定感もある
三菱電機の製品は国内外で高いシェア率があり、今後も必要とされていく企業です。具体的にはFA機器やエレベーター、タービン発電機、半導体、エアコンなど工業関連から身近な家庭用製品まで、三菱電機の製品が溢れています。
CMや広告も多数展開しており、知名度も抜群。ネームバリューの高さも転職先として魅力の一つです。
三菱電機の職場環境や働くために必要なことはどんなことか
三菱電機はネームバリューもあり、世界的にも有名な企業なので仕事のやりがいがある企業ですが、企業内はどのような感じなのでしょうか。求められる人材や年収などについて調べてみました。
求める人材には三つのポイントがある
三菱電機中途採用の考え方として三つのポイントがあります。
一つ目は「永く付き合える人」。三菱電機の抱えるプロジェクトは何年もの時間をかけて達成していくものが多いため、長く働く意欲のある人を求めています(三菱電機の採用情報より)。
二つ目は「チームプレイができる人」です。三菱電機の製品は営業や開発、製造現場などが一体となって動いて完成へと進めていきます。そのため、個人プレーよりも人と人、部署と部署間の連携が大切です。
三つ目は「共感できる出会いに」。これは面接の場面の話になりますが、企業と転職希望者が出会い、お互いの本音をぶつけ合った結果生まれる共感も採用では重視されます。
これらを踏まえたうえで、自分が面接でどういった立ち回りをするか考えてみてください。
事業によっては未経験者採用も行っていますので、入社を目指して積極的に情報収集していきましょう。
平均年収は約800万円で、福利厚生も充実
三菱電機の社員の平均年収は800万円ほどとなっており、年功序列で上がっていき、最終学歴も平均年収に影響します。
福利厚生は「住居関連、余暇関連、出産・育児関連」といった三つの福利厚生を中心にかなり充実しています。住居関連は社宅や家賃補助、戸建て住宅の購入に当てられる借入制度などです。
余暇関連には旅行補助制度や結婚休暇、満30歳・40歳・50歳といった節目に付与される特別休暇などが充実。一般的な企業よりも手厚い福利厚生が用意されています。
年収自体は飛び抜けて高いわけではありませんが、こうした福利厚生の面で優遇されており、人気の理由の一つでもあります。
選考フローは書類選考の後、二回の面接がある
三菱電機の選考フローは面接二回のことが多いといわれています。面接の対策としては、シンプルに「なぜ三菱電機を選んだか」や「自分の強みや弱み」、「三菱電機でやりたいこと」といった内容をしっかりまとめておくことが大切でしょう。
突拍子もない質問は少ないようですが、有名企業ということで転職希望者も多く倍率も高いため、より短時間で自分の魅力を伝えられるような準備が必要です。
規模の大きなプロジェクトも多く、仕事にやりがいが得られやすい
三菱電機は企業規模が大きいため、扱っているプロジェクトも一般的な企業とは桁違いの規模で、そうした仕事に関われていることが自分自身の成長ややりがいにつながります。
なかには数千万単位のプロジェクトや誰もが知っている製品に関わる仕事も多く、もっと大きなステージで自分のスキルを発揮したい、社会貢献している実感が欲しいと考えて転職活動をしている人にはおすすめの転職先といえます。
グローバル戦略も広がっているため、英語力も武器になる
三菱電機は海外39カ国に関係各社を置いており、英語力があると活躍の幅が広がります。また、海外留学制度や海外OJT制度などを実施しているため、海外で活躍するための制度も整っています。
三菱電機への転職を目指す際の注意点
三菱電機への転職を目指す時に気をつけたいポイントは三つあります。
一つ目は下からの意見が上に通りにくいこと、二つ目は年功序列で年収が決まるため、モチベーションの維持が難しいこと、三つ目は残業が多い部署と少ない部署の差が大きいことが挙げられます。
下からの意見が上に通りにくい
三菱電機は歴史が古く大企業なので、なかなか現場や実際の作業者の不満や改善要望が通りにくいといわれています。
企業規模が大きいとある程度は仕方ない部分ではありますが、「上長の意見が絶対」「企業としての体質が古い」という不満を抱えて退職する人も。
「下の意見を聞いて欲しい」「風通しが良い会社に転職したい」といった理由で転職活動をしているにはおすすめできません。
年功序列で年収が決まるため、モチベーションの維持が難しい人も
年収を上げるためには三菱電機で長く働くことが前提になります。
勤務年数が浅いうちはどんなに頑張っても評価に繋がりにくいため年収に直結することはないと思っていてください(逆にいえば頑張らなくても下がることはないということではありますが・・・)。
こうしたことから「努力してもしなくても同じ」という不満が生まれてしまいます。自分の頑張りを勤務年数に関係なく昇給やキャリアアップを目指したい、実力主義の企業で働きたい人には向いていないでしょう。
残業が多い部署と少ない部署の差が大きい
三菱電機での業務量には部署間で大きな差があり、激務に追われることもあります。口コミでも、残業が多いという人もいれば、そうでない人もいるようです。
部署によっては毎日四時間以上の残業を強いられたり、終わらない仕事に追われ続ける日々になってしまう人もいるとのこと。いくら残業手当があっても、毎日というのは心身共に大変です。
ワークライフバランスを重視し、プライベートの時間も欲しい人は、しっかりと応募先の事業や部署について残業時間や仕事の忙しさなどを調べてから応募しましょう。
まとめ
三菱電機は幅広い事業とネームバリューを持つ、工業系の業界で開発や設計を行なってきた人にとっては魅力的な転職先といえます。
その分、採用に関しては厳しく、採用面接対策をしっかりと行ない、ほかの転職希望者と差別化できないと内定獲得は難しいです。