残業が少ない会社に転職したい人はどうすればよいのか?

労働基準法では、1日に8時間、1週間に40時間を超えて労働させてはいけないと明記されています。

しかし、時間外労働協定(いわゆるさぶろく協定)や、みなし労働時間制といった例外事項があり、週40時間以上の残業を行う労働者が多数存在しているのが現状です。

もちろん、正当な理由による残業は行うべきだと考えますが、長時間残業や連日の深夜勤務が続くと身も心も疲弊してしまいます。

更に勤務地が遠ければ、精神的な負担は相当なものでしょう。「今の会社を辞めて残業の少ない会社に転職したい・・・」そう考えるのも無理はありません。

決意はできなくとも、求人情報をついマメにチェックしてしまうという事であれば、転職したい欲求はかなり強いものでしょう。

そこで今回は残業の少ない会社に転職するためにどうすればよいかという点についてご説明いたします。

残業が少ないことのメリット・デメリット

日本人は働きすぎだとよく言われます。各種データで見ても、日本人の労働時間は諸外国と比べて長い傾向にあり、特に時間外勤務(いわゆる残業時間)は突出して長いという結果となっています。

もちろん、残業は少ないに越したことはないと思いますが、一方で残業が少ないことによるデメリットも議論されています。ここで今一度残業時間が少ないことのメリット・デメリットを見てみましょう。

◇メリット

・プライベート時間を確保し健康的な生活を送ることができる
・アフター5の予定を立てやすい
・勤務時間に集中して仕事を進めることができる
・社会全体の消費活動が増える

◇デメリット

・残業手当が減る=収入が減少する
・プライベートの時間が増えることで生活にかかる支出が増える

このように、健康面や精神面ではプラスになるものの、金銭面ではマイナスになってしまいます。転職を考える際にはこのメリット・デメリットを自分は受け入れることができるのかを考えておきましょう。

なお、残業手当を目的とした無駄な残業や、そもそも残業しても残業手当が出ないといったブラック企業は論外ですので念のため。

みなし残業制度とは?

さて、残業が少ない企業を狙って転職活動をする際に、前提として覚えておかなければならない用語があります。それがこの「みなし残業制度」です。

みなし残業制度とは、実労働時間の長短にかかわらず、あらかじめ取り決められた時間分の残業代を支払う制度です。

つまり、企業によって異なりますが、月20時間だったり45時間だったりと、その時間分の残業手当をあらかじめ含んだ給与を設定することができる制度です。

このみなし残業制度を厳格に運用している会社は少数です。多くの会社では「毎月きちんと残業代を払っているから」という理由で、社員が際限なく残業をせざるを得ない状況に追い込まれることになります。

特に管理職の場合、一時期メディアでも話題となった「名ばかり管理職」として、残業不可避なほど業務が山積しているのに残業代を出さないという理論がまかり通っています。

このように、みなし残業制度を導入している会社は、その運用の実態をしっかりと確認したほうが良いでしょう。

一般的に営業系は残業が多い

一般的に残業が多いと言われている職種ですが、多くの業界で「営業職」がそれに該当するようです。

実際、営業職の場合は顧客都合で夜間対応を行ったり、昼間は顧客回り・夜は会社に戻って報告書作成といったワークスタイルになったりと、残業が当たり前の職種と言われています。

同様に、ショップ販売員や飲食店スタッフといったサービス業も残業が多いです。

販売サービスは、特に責任者クラスになると、開店準備から営業時間内のマネジメント、閉店処理と後片付けまで、すべてにおいて責任を持って対応しなければならない立場です。そうなると必然的に残業が多くなってしまうのです。

それにこうした職種は年間休日数も少ないので、よりプライベートの時間が削られてしまいます。

あとは、クリエイティブ系の職種(ゲームデザイナーや映像クリエイター等)は、はじめから定時に帰る事を諦めているかのようなスケジュールを組んで働いている人は多いですから、残業は当然だと思わないと務まらないでしょう。

残業が少ない仕事へ転職したいと考えた場合、ここに挙げた職種は避けたほうが無難です。

また、中小企業だと特にだと思いますが、経営面が安定していない所が多いです。規模が小さい企業はどうしても経営基盤の強化が難しいですから、残業代を払ってもらえないリスクもあります。

残業が少ないと言われている業種は?

では、残業が少ないと言われている「狙い目」の職種について考えてみましょう。
さまざまな統計から見えてくる残業の少ない職種のうち、以下の3つは転職先として頻繁に求人募集を行っている職種になります。

①総務経理人事などの事務系

総務経理人事などの部署は、零細企業で複数業務を掛け持ちするといった特殊な場合を除き、基本的に残業を行うことは少ない部署です。

顧客のトラブルやノルマなどに追われることも無く、事務作業が得意であれば残業するほどの仕事量も発生しないでしょう。

もちろん、決算時期や採用時期など、季節によって業務が集中することはあり、その時期は残業しなければならないといったケースもあります。

②工場勤務作業員

シフト制で勤務する工場作業員ですが、繁忙期以外は原則として残業を行うことはまれです。また、計画的な人員配置を行っている工場が多いため、突発的な残業はまず無いと言っても良いでしょう。

肉体的に疲労が激しい労働環境でもあるため、残業=危険につながるという考え方を採っており、あまり残業をさせない工夫がなされています。

③BtoBルート営業

営業職の中でもBtoBのルート営業は残業が少なめです。得意先が固定されており、新規開拓などの必要がないためノルマに振り回されることも無く、残業時間は比較的短くなります。
また、得意先が休みとなる日は出社しても仕事が無いため、休日出勤などもほとんど発生しません。

このように、職種を選べば残業の少ない仕事に転職することは夢ではありません。もちろん、希望の仕事に就くためにスキルを高めておくといった努力は欠かさないでおきましょう。

上記の他には、外資系企業だと残業する事が好ましくないという考えを持っている所は多いです。

外資系企業は、勤務時間内でいかに結果を出すかが重要であり、残業が多い人は仕事ができない人とみなされてしまいます。つまり、残業が多い人は自己管理能力が低いという印象を与えてしまうのです。

ご存知のとおり、日系企業はある程度の残業は当たり前と考えています。外資系企業は結果重視となる分、厳しい面もありますが、残業に対しての考え方は日本もどんどん取り入れて欲しいものです。

求人広告の内容は疑ってかかれ

「当社はワークライフバランスを実現しています」「月平均残業時間は10時間未満です」「完全週休2日で残業ほぼ無し」「家族との時間を大切にできる会社です」

転職サイトにある求人広告にはこういった文言がずらりと並んでいます。しかし、こういった文言を100%信じるのはNG。

実際に社員として働いてみると、話が違うということも多いのです。応募資格などに書かれている情報は参考程度に捉えておいたほうが無難です。

求人広告は人を集めるための「広告」です。良いことを多少は誇張して書くのは決して珍しいケースではありません。

もちろん、実際に残業が少ない企業も中にはあるのでしょうが、多くは誇張された表現であることを念頭に置いてこれらの広告を見るようにしましょう。

転職エージェントを活用し残業が少ない会社を紹介してもらおう!

求人情報もあまり信用できないとすれば、どのようにして残業の少ない会社を探せばよいのでしょうか?転職経験がない人にとっては、情報収集の方法はもちろん、転職者ならではの対策も色々知っておきたい事があると思います。

そのように考えるならば、転職エージェント(転職サイト)を活用することをおススメいたします。転職エージェントでは、求人広告に掲載されていない企業の裏側の話や、実際の残業についての情報などを応募時にきちんと説明してくれます。

プラスの情報だけでなくマイナスの情報もオープンにしてくれるという点は、求人広告には無いメリットですね。

また、面接対策や履歴書・職務経歴書の書き方といった基本的な事もサービス内容に含まれています。転職に関する不安についても相談に乗ってくれるでしょう。

転職エージェントは転職活動のプロフェッショナル。企業の内情を把握した専門家が適切なアドバイスを行い、納得した上で企業に応募できる体制が構築されているのです。